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2019年12月14日

11381:心理学実験、再現できず信頼揺らぐ 学界に見直す動き:記事紹介

清澤のコメント:心理学の研究に多くの再現できないものがあったというお話。2019/12/14日の日本経済新聞電子版(出典)から1400字で抄出します。そんなものかなーと思いました。目のマークが犯罪を減らすという部分だけ、例の部分を残しました。--以下がコラムの要点です---

――有名な心理学の実験を検証してみると、再現できない事態が相次いでいる。望む結果が出るまで実験を繰り返したり、結果が出た後に仮説を作り替えたりする操作が容認されていた背景があるようだ。信頼を失う恐れがあり、改めようとする動きが出ている。

ノーベル賞のパロディー版として人気がある「イグ・ノーベル賞」は9月、ドイツの心理学者、フリッツ・ストラック博士に2019年の心理学賞を贈った。授賞理由は「人が口にペンをくわえると笑顔になり気分も幸せになることを発見し、その後そうはならないことを発見した」である。

ストラック氏が1988年に発表したこの研究内容は、著名な経済学者が「本人が知らない間に判断や考えを操作できる例」として引用するなど高く評価された。ところが別の研究グループが大規模な実験で検証したところ同じ結果は出ず、ストラック氏も17年に「効果は思っていた以上に小さかった」と認めた。―――

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「目で監視する図柄を見た人は誠実に振る舞う」という実験結果が06年に公表され、不法侵入や窃盗などを防ぎたい場所に人の目を模した看板やポスターが設置された。この結果も11年の実験で再現に失敗した。―――

「サイエンス」は15年、主要な学術誌に掲載された心理学と社会科学の100本の論文が再現できるかどうかを検証した。結果は衝撃的で、同じ結果が得られたのはわずか4割弱にとどまった。心理学で再現できない研究がなぜ目立つのか。捏造ではないものの、結果を都合よく利用する研究が一部で許容されてきた。

100年以上の歴史はあるが、確立した手法がなかった。実験を何回繰り返すかを事前に決めず望む結果が出た時点で打ち切ったり、結果の一部だけを論文に載せたりする慣習があった。実験結果に合うよう仮説を作り替えることもあったようだ。

再現できなくても「元の実験が真実ではなかった」とすぐに断定できない点がやっかいだ。

山田准教授は「心理学は科学でないと受け止められるところまで来ている」と警鐘を鳴らし、研究のやり方の刷新を訴える。

――再現実験などで常に検証することや、研究計画を学会誌に事前に登録して不正を防ぐ取り組みなどが必要だと提案している。欧米や日本の一部の学会誌が査読付きの事前登録制度を導入するなど、改革の動きは出ているという。

ただ、時間と労力を費やして再現実験をしても高い評価は得にくい。事前登録制度は査読をする研究者の負担が大きいなど、改革を進めるうえでの課題も多い。「これまでのやり方で大きな問題はないと考える研究者が結構いる」。意識の刷新が最も必要なようだ。

(科学技術部 草塩拓郎)

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