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2019年2月12日

10468:従軍経験者には、機銃に撃ち殺された仲間達の遺体の「眼差し」を思い出してしまう人もいる:という記事紹介

清澤のコメント:英語でベテランとは経験を積んだ労働者のことではなく、退役軍人を意味します。在日米軍の退役者や退役予定者の検診では担当分野が眼科であっても、退役直後の軍人に自殺者が多いので、その兆候を示す者が居たら本部に報告することが求められています。これは、従軍経験者には、機銃に撃ち殺された仲間達の遺体の「眼差し」を思い出してしまう人もいる:という記事紹介です。

――記事紹介抄出――

戦後70年以上PTSDで入院してきた日本兵たち 彼らが見た悲惨な戦場:記事抄出紹介です

2016/12/08 11:00 籏智 広太 BuzzFeed News Reporter, Japan

戦争で心を病み、70年以上が経っても入院したままの日本兵たちがいる。1941年12月8日、太平洋戦争開戦。戦後は今も続いている。

絶望的な戦場に投入されて亡くなった日本軍兵士は、200万人以上。生き残った人たちも、身体や心に大きな傷を受けて帰国した。

兵士を苦しめた精神疾患

PTSD(心的外傷後ストレス障害)に悩まされた元兵士も多かった。なかでも、病院暮らしを余儀なくされ、社会復帰できないままになってしまった人たちの存在は、あまり知られていない。いまだに入院中の人だっている。

精神疾患などで入院した元兵員、8千人分のカルテを分析した清水寛さんは語る。

「戦地の加害経験などによって精神を病んだ人たちは、『戦争神経症』と呼ばれました」敗戦直後までに入退院した日本陸軍の兵士は約2万9200人。その半分にあたる約1万450人が、さまざまな精神疾患に苦しんだ。軍部は、国府台陸軍病院(千葉県)を中心にその対応に当たった。兵士たちの精神疾患は重大な問題だった。

子どもを殺した記憶

清水さんが分析した当時のカルテ「病床日誌」のうち、1372人が「戦争神経症」だった。「まさにPTSDの症状だと言えます。私たちが戦争神経症と判断したうち、1割以上がこの症状でした」

「戦争神経症」の6つの類型

  1. 戦闘恐怖(戦闘行動での恐怖・不安によるもの)
  2. 戦闘消耗(行軍など、戦闘での疲労によるもの)
  3. 軍隊不適応(軍隊生活への不適応によるもの)
  4. 私的制裁(軍隊生活での私的制裁によるもの)
  5. 自責念(軍事行動に対する自責の念によるもの)
  6. 加害による罪責(加害行為に対する罪責感によるもの

トラウマに悩まされている兵士たちの姿が浮かび上がる。ただ、公的に残す資料のカルテには、それらの言葉が載らない場合も多かった。日本軍が残虐行為をしたと、記録に残さないためだった。

帰ることのできない故郷

最多の1978年度には、1107人の元日本軍関係者が精神疾患の治療をしていた。戦後、家族が病院に入れた身内を引き取らないケースもあった。病気は治っていても、そのまま入院させられた。

精神を病んだ兵士は家の恥となり、隠される存在となった。そうして『未復員』のまま一生を終えた人がいた。精神疾患を治療するための入院先で死亡した元日本軍関係者は、計682人。

忘れることのできない記憶

入院をせず、トラウマを抱えた人まま生き抜いた人たちも、多かった。いまだに夜中にうなされる人、機銃に撃ち殺された仲間達の遺体の「眼差し」を思い出してしまう人、スパム(ポークランチョンミートの缶詰)を盗むために殺した米兵の顔が忘れられないという人……。

みんな、70年以上前の記憶を、忘れることはできていなかったのだ。「殺し、殺されるという場面を目撃した苦しみは想像を絶す。」「兵士は、二度苦しむ。1度は戦地で。2度目はトラウマによる苦しみ」

1人の自殺者の裏には

現代においても、戦闘行為とPTSDは深く結びついている。米軍のアフガン、イラク派兵の現実を描いた「帰還兵はなぜ自殺するのか」によると、派兵された200万人のうち、50万人にPTSDの症状がある。自殺者は、毎年240人以上に上る。

日本の陸上自衛隊でも、イラクやインド洋に派遣された経験のある56人が在職中に自殺した。1人の自殺者の後ろ側には、精神的に問題を抱えた大勢の隊員がいるはず。同じことを繰り返してはいけない

Categorised in: ご近所の話題