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2019年1月27日

10423:「さみしさ」の研究ビートたけし:紹介

「さみしさ」の研究 ビートたけし

みんな、本当の孤独を知らないだろ?

私も仕事からの退き際を話題にすることが多くなった。

この本は、多くのアマゾン掲載の感想文が述べる様に第1章は:老い、孤独、そして独立について。彼が話をしてライターが文字に起こしたものらしい。第2章は友の死、寂しいね。第3章は日本社会も老いているという話題だが、この部分はかつて週刊誌に発表された記事の収録という事で、切れ味は今一つ。

第1章:他人からの視線を意識している。「価値のない老人」、「哀れな老人」と思われたくないから。人間はどんなに頑張ったって「他人から認められたい」という承認欲求を完全には捨て去れない。彼は、「若者に媚びるな」とも、「悪人として死にたい」ともいう。また誰でも「老い」との戦に勝ち目は無く、「若い」なんて威張ってるヤツは「自己客観視する能力」がないだけだとも切り捨てる。「ボランティア」こそ落とし穴。善意も、親切も、現代では制度化されているという。

彼は自分の「批判覚悟の独立」についても述べている。スタッフやたけし軍団以外が増えて、肝心の軍団メンバーが食えなくてヒーヒー言っている状況への不満があったようだ。オイラがジャンジャン稼いできても、本来大事にしたいところがうまくいっていないと述べていた。

彼には、「終活」も「戒名」も必要ない。死んだら「よくぞ死んだ」と祝ってくれ、ともいう。自分の死に意味を持たせようという臭いが嫌だという。歳を取ったら、親子の形も変わってゆく。だから、「既に成人した子供の責任を取る」という態度の親に対する親の甘えという批判も述べていた。北野武は好きな運転を止めたという。自分の「退き際」を客観的に見ることも重要だという。すべてが誠に彼らしい潔さではあろう。それは、わがままではあるまい。

第2章では、彼から見たお兄ちゃんの松方弘樹さん、彼が育てた本格的俳優の大杉漣さん、野球の星野仙一さん、漫画家でちびまる子ちゃんの作者さくらももこさん。そして先日、全身転移した癌で亡くなった女優の樹木希林さんなどを取り上げていた。共感できる感想も各所に有る。

第3章については、可も無し、不可もなしという印象。同じテーマを集めるにしても全く書き直してしまった方が良さそうだったと感じた、貴乃花が相撲を改革できなかったのは当然だと切り捨てている。彼を育てたフランス座のことを書いた本も最近出ているらしい。これは早速発注したので、早々に紹介しましょう。ライターが居ても良いのだが、再録ではなく自筆での書下ろし集であることを期待する。

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