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2018年4月22日

9793:画像解析への時間軸の導入を目指して (園田祥三 先生):聴講印象記

指名講演1
画像解析への時間軸の導入を目指して (園田 祥三 :鹿児島大):聴講印象記

第 122 回日本眼科学会総会 8
評議員会指名講演
生体イメージングと眼病理
2018年4月21日(土) 14:55-17:25 第1会場 

清澤のコメント:様々な診断画像の意味を話された。キーワードはen-face 画像(網膜の一定の構造物の深さをなぞった画像)。そしてパキコロイド(中心性網脈絡膜症などで注目されている肥厚した脈絡膜)と脈絡膜のSattler層およびHaller層であろうか?この話について行くにはまずこれらの単語の理解が必要

生命の本質である時間軸情報を取り入れることを目指す。近年の眼科における画像解析技術は、生体眼から詳細な形態情報を得る利点が強調されているが、実は病理形態学に時間軸を導入することができるという革命的可能性を内包する。

以下の方向で研究を進める。
1.再現性と定量性の高い画像解析 :解像度の高い各種眼底画像情報が取得可能になりつつある。時間軸を持ち込むには、高い再現性と正確な定量性が必要。脈絡膜研究を例に示す。加齢黄斑変性(AMD)におけるPachy-choroid spectrumという新概念の誕生に至った。さらに初期の脈絡膜厚研究から、2階調化による構造解析やen-face画像の解析が行われ、拡張した脈絡膜血管の変化がAMDの病態形成に関与することが示唆されるようになった。

① en-face 画像を用いた脈絡膜血管構造解析ソフトを開発した。このソフトを用いれば脈絡膜血管径や血管走行の配向性などが、自動的 に定量可能。中心性漿液性脈絡網膜症やポリープ状脈絡膜血管症に関する解析結果。

②脈絡膜は変動が大きい。脈絡膜の深さを決定する方法が必要で、機械学習で脈絡膜Sattler層、Haller層の開始点を自動的に決定するモデルを作成した。

 2.低侵襲化  蛍光眼底撮影の低侵襲化も、画像解析への時間軸導入の鍵である。非侵襲的に蛍光眼底撮影と同等の情報を得る方法の確立を試みた。SLOの1つであるOptosの633 nm 波長画像を処理して、脈絡膜大血管を非侵襲的かつ自動で観察する方法を確立した。繰り返し脈絡膜血管を観察することが可能になり、病変の 時間的変化をより精密に解析することが可能になる。

3.大規模データ収集の確立  現在、世界中で大規模データの集積が進められ、注目が集まっ ている。このことは、結論に至る時間を大幅に減少させるという大きな意味を持つ。 特に、画像データは極めて親和性が高い。
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