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2018年3月24日

9715:深刻化するオピオイド問題(研究員の眼);記事紹介

 

米国では、オピオイドと呼ばれる麻薬性鎮痛薬の中毒患者数や、過剰摂取による死亡者数の急激な増加が問題となっている。 20180315

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清澤のコメントと追記:

強い疼痛時に投与されるソセゴン(ペンタゾシン)はこれに含まれる。夜間救急外来にそれを求めて受診する中毒患者もいるという話を聞きました。

オピオイドとは?:オピオイドとは、ケシに生成されるアルカロイドや、それらの合成化合物、また体内に存在する内因性の化合物を指す。オピオイドは、鎮痛や陶酔といった共通した作用を持つ。また、少量の投与でも中脳動眼神経核に作用し縮瞳をおこす。ケシのアルカロイド(オピエート)やその半合成化合物には、モルヒネ、ヘロイン、コデイン、オキシコドンなどが含まれ、また合成オピオイドにはフェンタニル、メサドン、ペチジンなどがある。

その離脱症状:オピオイドによる離脱症候群には、渇望、不安、不快、あくび、発汗、立毛(鳥肌)、流涙、鼻漏、不眠、吐き気や嘔吐、下痢、けいれん、筋肉痛、また発熱が含まれる。

眼におけるシグマ1受容体の可視化:参照
https://www.kiyosawa.or.jp/?blog_id=1116335


――この記事の要点――           

オピオイドは当初、病院で普通に処方されたため、米国内での使用者が急増した。処方患者には鎮痛効果の逓減に伴いオピオイド使用量が増加する傾向があり、オピオイド摂取中止で、不安不眠などの離脱症状がみられ、常習性がある。

米政府は薬物乱用が原因の死亡者数が67千人と発表。銃による自殺者数と交通事故による死亡者数の合計を上回る。

オピオイド関連死亡者数は、42千人と6割。またヘロイン乱用者数が1百万人、病院で処方される処方オピオイド乱用者数が11百万人を超えた。

「ヒルビリー・エレジー」参照:薬物中毒での生活破綻者が多く登場し、薬物中毒問題の広がりが分かる。

〇オピオイド中毒者への注目:昨年7月にFRBイエレン前議長が上院公聴会でオピオイド中毒問題の米労働市場への影響に言及。

〇プリンストン大学クルーガー教授:論文で、職探しを諦めて労働市場から退出したプライムエイジ男性の半分程度が毎日鎮痛剤を服用しているとした。

〇トランプ大統領がオピオイド問題に対処するための「公衆衛生上の非常事態」を宣言。オピオイド問題への対応として、・処方する医師への指導強化、・処方量の制限強化、・常習性の無い鎮痛剤開発促進。同宣言は新規予算措置を伴わないので、実効性に疑問。

 


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