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2017年2月19日

8601:眼圧と気圧の関係 (質問者:山田さん)質問とお答え:

眼圧と気圧の関係 (質問者:山田さん)質問箱のお答えに追記です。

質問:

友人が緑内障で治療中です。
彼女は実家が高所にありパンの袋が大きくぱんぱんに膨らむほどで、1000mほどだそうです。そこで疑問があります。
緑内障に対し低気圧は悪いのか良いのかということです。
眼圧、眼血流の観点から調査した文献等はあるのでしょうか。
どうかご教示下さい。

お答え:
私の故郷の長野県には美ヶ原高原という1000メートルほどの岩山があって、そこに行くと、確かに平地で製造され此処の店舗で販売されて居るポテトチップスの袋が風船のように膨らんでいるのを見て驚いたことがあります。先のお答えで、「大気圧との関連を論じたものは知りません」としてしまいましたが、改めて、標高altitude X 眼圧intra ocular pressureで調べてみました。
無題
◎高所で眼内圧はどうなるか? Invest Ophthalmol Vis Sci。 2007 Apr; 48(4):1622-6。

Somner JE 他: Tennent Institute of Ophthalmology、Gartnavel General Hospital、Glasgow、Scotland、UK。

抄録

目的: 高い高度への移動に伴う眼内圧の変化について検討した。

方法: Apex 2の医学研究のための探検隊で、76人の健康な低地生活者の眼内圧(IOP)と角膜中央部の厚さ(CCT)を測定しました。 彼らはすべてボリビアのラパス(標高3700m)に到着して7日間滞在しました。チャカルタヤ(5200m)の宇宙物理研究所に2時間かけて移動する前に4日間をそこで過ごしました。 眼圧IOPおよび角膜厚CCTは手持ち式眼圧計および超音波角膜厚計を用いて5200mで第1日、第3日および第7日目に測定をしました。 平地での前後のCCTおよびIOPも測定しました。

結果: IOPは、経時的にベースラインに戻る前に、高度への急性曝露後のベースラインから有意に増加しました。 ベースライン時のIOP、ベースラインからのIOPの変化、および高度におけるIOPは、高山病または高所網膜症の発症を予測するものではなかった。

結論: 高度への急性の暴露は、統計学的に有意であり、臨床的に有意なIOPの上昇を引き起こした。 この知見は、角膜厚CCTの変化によって部分的に説明されるかもしれない。やがて眼圧IOPはベースラインレベルに戻り、おそらくは高度に長期間さらされると元の圧まで低下する可能性がある。 高標高での眼圧の変化は、高山病の症状や、高高度網膜症の発症を予測させるものではない。

 「高地に行くと眼圧は上がるが、その影響は一過性のもの」ということのようです。

◎このほかに、先に述べたように脳圧が低いと緑内障が進むという複数の報告が有ります。少し前ですが、掲載雑誌は同じです。

開放隅角緑内障、正常眼圧緑内障、および高眼圧症の脳脊髄圧
Intracranial pressure in primary open angle glaucoma, normal tension glaucoma, and ocular hypertension: a case-control study.Invest Ophthalmol Vis Sci. 2008 Dec;49(12):5412-8. Berdahl JPほか。

要点:開放隅角緑内障、正常眼圧緑内障、および高眼圧症の脳脊髄圧:ケースコントロールスタディー
対象者の脳圧(脳脊髄圧)を原発開放隅角緑内障(POAG)と比較するために 正常眼圧緑内障(NTG;POAGのサブセット)および緑内障の無い正常群対象者の脳圧を比較した。
脳圧は原発開放隅角緑内障POAGと正常眼圧緑内障NTGでより低く、高眼圧症OHTにおいて高い。脳圧ICPは、原発開放隅角緑内障POAGや正常眼圧緑内障NTGの発生に関連しており、高眼圧症OHTから原発開放隅角緑内障POAGへの進行と、その予防において重要な役割を果たすことができる。

またお問いかけください。

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