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2017年2月17日

8596:認知症の診断と治療 (一宮洋介先生)聴講印象記

250121-thumb-470x252-1201認知症の診断と治療 (一宮洋介先生)
順天堂東京江東高齢者医療センター:聴講印象記 

(認知症疾患医療センター第2回東京都かかりつけ医認知症研修会 2017年2月17日 順天堂東京江東高齢者医療センター)

1、認知症病棟入院患者の56%はアルツハイマー病、17%がレビー小体型認知症、5%が血管性認知症で、3%が前頭側頭葉変性症であった。

2、認知症の診断では
第1段階:正常、アルコール多飲、急性発症、軽度意識障害(せん妄)などを除外する
第2段階:治療可能な認知症つまり代謝性であったりする身体疾患と脳外科的疾患を除外
第3段階で脳血管性認知症を分けて、局所神経症状の有り(=CJD,DLB,CBD,HD,PSPなど)と,なし(=AD,FTLDなど)とを分ける。

3、認知症、うつ病、せん妄は重なっていて、最近では老人の転換が一部認知症とかぶっている

4、治療可能な認知症の除外では、慢性硬膜下血腫、生常圧水頭症、梅毒、脳腫瘍を考える。

5、アルツハイマー病は1906年に初めて報告された。

7、前頭側頭葉変性症(FTLD)は5%程度いる。以前のピック病。

8、レビー小体型認知症:1912年レビーがレビー小体報告、1976年小坂がレビー小体病報告。1995年診断基準。

9-11、DLBの改定臨床診断基準ガイドライン(2005)
 必須症状;進行性認知機能障害
 中核症状:認知機能の動揺、現実的幻視、パーキンソニスム
 示唆症状:レム睡眠行動障害、向精神薬感受性亢進、基底核ドパミン取り込み低下
 支持症状:

13、アルツハイマー病の治療アプローチ
 危険因子(予防療法)⇒原因(原因除去)⇒症状(対症療法)。それぞれに適応

14、認知症の症状は、中隔症状とBPSDがある。

15、アルツハイマー病治療薬にはアセチルコリンエステラーゼ阻害薬とグルタミン酸拮抗薬(NMDA受容体拮抗薬)とがある。

16、4種のアルツハイマー病治療薬の特徴と使用法(略)

17、BPSD(行動心理症状)治療 様々なものがある

18、BPSDには生活機能回復訓練が有効

19、認知症リハビリテーション、グループ療法

21、認知症疾患センターの6つの役割:専門医療相談、診断と対応、身体合併症への対応、地域連携、人材育成、情報発信

22、認知症アウトリーチチーム 案内03-5632-3160

23、BPSDに対する薬物療法 各種

眼科医清澤の感想:留学中には抗コリンエステラーゼ薬のサル認知症実験モデルへの有効性を見たり(1)、視覚症状を伴うアルツハイマー病の臨床報告(2)をしたりしていましたから、多少は認知症には詳しいつもりでおりましたが、現実は全く変わっていました。

 各薬剤の処方は私の守備範囲ではないので、この記事ではざっと流しました。

 眼科医としては今後も、認知症が疑われる患者が眼科に来れば、今まで通りに江東高齢者医療センター精神科に早速ご紹介するという事でしょう。

1)Time course of effects of unilateral lesions of the nucleus basalis of Meynert on glucose utilization by the cerebral cortex. Positron tomography in baboons.
Kiyosawa M, Baron JC, Hamel E, Pappata S, Duverger D, Riche D, Mazoyer B, Naquet R, MacKenzie ET.Brain. 1989 Apr;112 ( Pt 2):435-55.

2)Alzheimer’s disease with prominent visual symptoms. Clinical and metabolic evaluation. Kiyosawa M, Bosley TM, Chawluk J, Jamieson D, Schatz NJ, Savino PJ, Sergott RC, Reivich M, Alavi A. Ophthalmology. 1989 Jul;96(7):1077-85;

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