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2016年10月9日

8209:映像メディア使用に関する小学生の実態調査が入手できました。

8209:映像メディア使用に関する小学生の実態調査が入手できました。

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わたくしがここ約10年間学校医を務めている江東区第5砂町小学校では

『毎月5日、15日、25日を「5砂小アウトメディアの日」と設定しアウトメディアに取り組んでいます。保護者の皆様のご協力のもと、この取り組みも3年目を迎えています。そこで、今年の「すこやか5砂」ではメディアと視力の関係について取り上げたいと思います。』

ということで1年生から3年生までは親にアンケートを求め、4年生から6年生については生徒自身にアンケートを求めて生徒がどのように電子機器に関与しているかの調査をしてくださいました。

10月20日木曜日には、此のデータも取り入れて、学校で保護者や教員を聴衆として集めて、保健担当教員・私・そして当医院の視能訓練士である小町から「子供の目の健康に関するミニシンポジウム」のようなことができそうです。

このアンケートは、小学校の保健の先生が考えてくださったものに当医院の小町も目を通して施行されました。

◎1年生から3年生(親が回答)
1、平日一日平均でテレビ、ビデオ、DVD、ゲーム機、パソコン、携帯電話などのメディアを合わせてどのくらいの時間やるか?
2、休日について同質問。
3、よく使うメディアは?(テレビ、ビデオ~DVD、ゲーム機、パソコン、携帯電話)
4、子供は何を持っているか、ゲーム機、パソコン、ガラケー、スマホ?(いくつでも)
5、平日の家庭学習(学習塾を含む)時間は。

◎4から6年生 (子供が回答):質問内容は同様

このお答えは当日の御発表の核心部分ですから此処では詳しくは公開できませんが、当日のわたくしのお話のイントロ部分の準備として拝見しました。

〇全児童700人中で平日3時間以上電子機器を使う児童は100人ほどもいます。

〇使われるメディアでは、総回答者数700人に対して複数回答ですが、ビデオ・DVD・テレビといった受動的なものが延べ800人と多く、ゲーム機・パソコン・携帯電話といった相互方向のものは550人程度でした。

〇スマホ・ガラケーを持っているのは約300人、パソコンは約150人、ゲーム機は約500人が持っていました。

〇これに対して、平日の自宅での学習塾を含む家庭学習時間は30分から1時間というのが最頻値(700人中で285人)でした。

◎さてこのあたりを参考に当日のお話の筋を考えますと、当日のわたくしのお話のあらすじは次のごときものになりましょうか?

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・子供たちが電子機器に接する時間は確かに長いです。おそらくわたくしたちの時代よりもずいぶん増えているのでしょうけれど、殊に双方向のメディアは我々のころにはなかったものです。小学生における映像メディアの多用はいくつかの問題を複合的に含んでいます。

001・まず、電子機器によって与えられる視覚的経験では実際の生活での経験よりも過激なものが多いですから、人生経験の未熟な子供たちを短絡的で攻撃的な性格に育ててしまう可能性があります。深く考えずに反射的に素早くミサイルの発射ボタンを押させるとか、相手を殴り倒すがごとき行動への慣れです。ストリートファイトなどは、相手がいかに悪人であろうが、実際には行ってはならない暴力行為です。粗暴さは勇気とは全く異なるものであることを親は子供に理解させなくてはならないでしょう。

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・近視の進行は最もわかりやすい小児におけるメディア使用のもう一つの副作用です。ヒヨコにぼやけた画像を負荷するゴーグルを掛けさせると簡単に眼軸が伸びて近視化することがよく調べられています。人間でもディスプレー上の不鮮明な画像が小児の目の近視化を促進することはよく知られた事実です。眼科としてはアトロピン点眼や特殊な眼鏡の処方、そして最近ではオルソケラトロジーなどの対策が提唱されているが、それらの効果はいずれも限定的であり、まだ決定的なものはない。したがって、ゲーム機やスマホでのゲームをする時間を減らすことは近視進行抑制には重要な対策であるといえます。また太陽の光を浴び、外で運動する時間を増やすことで近視化が抑制されるという研究があり、中国ではそれがすでに学校単位で取り入れられているということです。

青い光の成分(ブルーライト)は体内のホルモン分泌に影響します。夜間にスマホなどを使うと体は昼と勘違いをして、その結果で必要な深い睡眠が夜間にとれなくなります。そうしますと、翌日の昼に学校で眠くなったりすることも考えられますから、その点からも夜に入ってからの時間でのゲームやスマホなどの使用は良くないといえるでしょう。

当医院で、小児の眼科検査を担当している視能訓練士で、最近まで国際医療福祉大学の准教授として大学で教えていた小町からやや詳しい話をさせていただきます。

Categorised in: ご近所の話題