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2016年8月4日

8013:機器展示会(東京)の印象記

機器展示会(東京)の印象記

◎カールツアイスメディックが行う機器展示説明会をラーマン先生を伴って拝見してきました。東京会場は明日までで、会場は四ツ谷駅に近い同社ショールームでした。4人ほどの係員がゆっくり時間を取り機械を見せてくださいました。長野、さいたま、横浜でも引き続いて行われるそうです。(要予約です。)

Humphrey_HFA_ll-i-400-140x98◎今日の主な目的はハンフリーの新しい視野計を再度見る事でした。

新しい800シリーズのシステムでは従来のミーンデフェクトではなく、正常視野のどれだけが残っているかという数値(VFI ビジュアルフィールドインデクス視野全体を1つとして捉え、年齢別正常視野を100%とし、視野残存率を表現する指標)も表示していて、これを継時的に視野の劣化をグラフにして示す機能(VFI 進行解析グラフ)がつけられると聞いています。

この機能をつけても機械の価格は専用の分析装置を付けるよりは、はるかに廉価であると聞いています。実際に行うとすれば、記憶素材などの障害が有るかもしれませんが、従来の機材で得たデータも持ち出して処理すればこれに繋ぐことが可能だそうです。
この機能の有効性を再度確認したかったのですが、残念ながら、本日の展示では職員を対象に数回測ったデータしか展示機会に入ってなかったので、それはかないませんでした。実際的に3-4か月ごとに1-2年連続的に測定した場合に、「患者の信頼性が低い」という表示の付いたデータを捨ててしまうと、使えるデータは7割程度に減るでしょう。という訳で、MDスロープに相当するデータを得るのに掛かる測定回数の実際を確認することはできませんでした。
機械が占める面積は、従来の700シリーズより小さくなっています。聞くところによると、なれた被験者が含まれる場合には、複数台数での視野測定を一人の係員が同時に行う施設もあると聞いています。

◎ツアイスのOCTは勿論シラスです。
【視神経乳頭形状・網膜神経線維層厚解析】この装置ではブルッフ膜が視神経の縁で途切れたところを自動的に探し、それを視神経の縁とします。カップは神経線維層の終点に最も近い所をカップの縁と定義しているそうです。RNFLデビエーションマップでは神経線維層の厚みのデータベースに比べて薄い部分を指摘します。
RNFLでは4分割と12分割で神経線維層の薄い所を色で示し、その厚さの実測値も記載されます。
ある疾患で、疾患群と対象群を比べるには、年齢と性をマッチさせた対照群を作って疾患群の値と比較することになるでしょう。

【神経節細胞層解析プログラム】:Ganglion Cell Analysis (GCA) 。黄班部画像でGCC(ganglion cell complex)には神経線維層が含まれています。これから、神経線維層分を外すと、GCL(ガングリオン・セル・レイヤー)とIPL(インナー・プレキシフォーム・レイヤー)となります。4mmx4,8mmの範囲での網膜の菲薄化を見るなら、GCL+IPL複合体を見ればよいのでしょう。(これは新しい機材なら他社のOCTでも同様のはずです。)6分割の各象限での値も読み取れます。

【OPTIC DISC CUBE 200×200】 このスキャンでは視神経乳頭縁から直径3,46mmの円周サークル(ディスク中心から1,73mm乳頭縁)を自動検出します。そのうえでの神経線維層の菲薄化(眼底での神経線維層欠損に対応する)を見て緑内障の進行を評価することになります。

 緑内障では黄班マップの方が神経線維層欠損よりも先に変化が出ます。私たち神経眼科医の立場で言えば、虚血性視神経症やレーベル病など、緑内障以外の視神経を犯す疾患では、黄班部の神経細胞層の厚さを見る方法がより鋭敏か?、それとも神経線維層の厚さを視神経乳頭の周りで見るのがより鋭敏か?、という命題は今後も興味を惹かれるところです。

◎IOLマスター700はスウェプトソース・バイオメトリーの仕組みを利用した装置で、光学式に眼内レンズ決定をします。既に眼内レンズ挿入手術を行う施設の8割ほどがこのシステムを使う様になっているそうです。なれると2-3分で眼内レンズが決定できます。よく使われるSRT-RT式は平均的眼軸長にだけに対応しているそうです。ハイジスHaigisはレーシックを受けた目にも、そのままで使える式だという事でした。

以上、本日の印象記でした。

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