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2021年4月3日

12758:狭隅角眼または閉塞隅角眼に対するレーザー虹彩切開手術とは?

狭隅角眼に対して臨床的に行われるレーザー虹彩切開手術についての説明を試みるために、この記事を用意してみます。代替手段としては、視力の低下がわずかでもむしろ白内障手術を受けていただくという場合もあります。今回のブログ記事とするために、先人の書いた説明を参考に手を加えてみました。

1、閉塞隅角緑内障とは?

眼の中には、房水という水が循環しています。この房水は毛様体というところで作られて、茶眼(虹彩)の根本部分である隅角というところから吸収されています。年を取って白内障が始まると、水晶体が膨らんできてこの隅角が狭くなり、やがて閉塞して房水の出口が塞がれてしまうと眼圧上昇を起こすことになり、緑内障が起こります。眼圧上昇が既に起こっている場合もありますし、近い将来そのようなことが起こる可能性が高い状態である場合もあります。そこで今回提案させていただくのが「レーザー虹彩切開術」です。

2、どのような場合にレーザーが必要になるのか?レーザー以外の治療法は?

閉塞隅角緑内障に対しては、レーザー治療かそれに類する治療(例えば周辺虹彩切開術や白内障手術などの本格的な手術)が必要です。虹彩の周辺部にレーザー光線を照射して切開孔(穴)を開け、房水の流れる水路を作ります。レーザー治療により房水の流れを改善して、緑内障の悪化を防ぐのが目的です。

レーザー以外の治療法としては、周辺虹彩切開術や白内障手術で隅角を広くする方法がありますが、いずれも、レーザー光凝固装置による切開とは異なり、眼を表面からメスで切開し、眼球内に手を加える必要があります。角膜の混濁など、角膜の障害が強い場合にはレーザーは行わず、周辺虹彩切開術や白内障手術を行います。急性の閉塞隅角緑内障発作は放置すると失明に至ることもあるので、速やかに治療をする事が必要です。

3、レーザー治療はどのように行われるのか?

 麻酔の目薬を付けたあとにレーザー治療用のコンタクトレンズを目に載せて行います。多少の痛みを伴う場合もありますが、10 分から 15 分程で 1 回の治療は終わります。レーザー照射直後は暗く感じて見えにくくなることがありますが、普通は 15分程で戻ってきます。当日は特に安静の必要はなく日常生活にも制限はありません。

4、レーザー治療の危険性は?

レーザー治療中に目をキョロキョロすると、狙ったところにレーザーが照射できずに治療後に視力が落ちたり、視野が狭くなったり、暗く感じることがあるかもしれません。レーザー治療の効果が十分得られれば、房水の流れが良くなり眼圧上昇を予防することが出来ます。しかし、急性発作の場合には角膜浮腫(角膜が水を含んで腫れること)の程度によってはレーザー治療ができないことがあります。そのときには手術治療が必要になることがあります。合併症として、一過性眼圧上昇、虹彩炎、前房出血、角膜混濁等が起こる可能性があります。また、レーザー治療後数年経ってから角膜内皮の障害でおこる水疱性角膜症は、発症すると重篤な視力障害をおこし、治療には角膜移植が必要となることがあります。

5、レーザー治療を受けないとどうなるか?

閉塞隅角緑内障の急性発作の場合は、2、3 日で失明してしまいます。急性発作が起こってしまってからのレーザー治療は行いにくくなるので、この緑内障になる危険性の高い眼は、できるだけこのレーザー治療または白内障手術、周辺虹彩切開術を受けて急性発作を予防することをお勧めします。慢性の閉塞隅角緑内障でも同じ治療が必要です。

Categorised in: 緑内障