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2020年12月24日

12525:OCTを活用した極早期の緑内障検出 No5 Beyond OCT:が届きました

監修:川瀬和秀先生のパンフレットが届けられました。

それを読んでみますと:

視野異常に先行する緑内障性構造変化として:

緑内障視野障害が検出される段階では、網膜神経節細胞の減少や網膜神経線維(RNLF)の菲薄化といった緑内障性構造変化が既に進行している。また、自動視野計で5dBの感度低下を示した状態では20%の網膜神経節が既に消失していることが報告されている。緑内障性視野障害を最小限に抑制するためには、より早期からの緑内障性構造変化の観察が重要である。

この根拠となった論文は次の通りです:

緑内障のあるヒトの眼の自動視野検査と相関する網膜神経節細胞の萎縮

H A Quigley、G R Dunkelberger、W R Green

概要

緑内障の6つの人間の目から網膜神経節細胞の数とサイズを測定した。それぞれにおいて、組織学的所見は視野の結果と相関していた。比較のために、年齢を一致させた5つの正常な眼を調べた。一般に、萎縮を伴う網膜領域に残っている大きな神経節細胞は少なかった。しかしながら、中心窩周囲領域では、サイズによる細胞喪失の一貫したパターンは見られなかった。私たちの推定では、自動テストでの視野感度は、神経節細胞が最初に失われた直後に低下し始めることが示唆されている。網膜の中央30度全体で、通常の細胞数の20%が5 dBの感度損失のある場所に移動し、40%の細胞損失は10dBの減少に対応した。視野テストで感度が0dBの領域に神経節細胞が残っていた。

Am J Ophthalmol 1989 May 15;107(5):453-64.

 doi: 10.1016/0002-9394(89)90488-1.

Retinal ganglion cell atrophy correlated with automated perimetry in human eyes with glaucoma DOI: 10.1016/0002-9394(89)90488-1

またこのパンフレットの監修者コメントとして:ごく早期緑内障であるpreperimetric glaucoma は緑内障視神経障害と、正常な視野により診断される。しかし、近視が強い場合や小乳頭・巨大乳頭の場合、高齢者や高血圧による虚血変化も考えられる場合では、進行性かどうかの判断に困ることもある。

PPGに対する治療の基本的な考えは「視野障害を認めた場合に開始する」となっている。シラスHD-OCTの緑内障監察プログラム(Macula Change AnalysisやGuided Progression Analysisなどで経時的変化を観察することにより、緑内障の変化の進行を確認することが可能となる。

 経時的変化を観察し緑内障性変化の進行が確認された場合は、薬物治療の開始が望まれる。PPGをはじめとした極早期緑内障の治療は治療が長期間に及ぶため、先ずは安全性の高い点眼薬を選択することが重要なポイントとなる。また、眼圧下降効果に加えて、血流改善作用や、神経保護作用が期待できる薬剤が最適だと思われるといっていました。

Macula Change Analysis:黄斑部で神経節細胞の厚さを分析するプログラム

Guided Progression Analysis:視神経乳頭付近の網膜厚を計測比較するプログラム

Categorised in: 緑内障