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2020年5月19日

11893:ブリモニジン/チモロール配合点眼液、[アイベータ®]配合点眼液臨床試験結果出版

慶祝:千寿製薬研究開発本部 開発部長様から論文掲載の報告とその別刷りをご送付いただきました。当医院も67の実施医療機関及び治験責任医師の一覧に加えていただきました。末尾にこの薬剤の意義を記載した日経メディカル記事を採録します。

ブリモニジン/チモロール配合点眼液の原発開放隅角緑内障(広義)および高眼圧症を対象とした第Ⅲ相臨床試験-チモロールとの比較試験 新家眞、福地健郎、中村誠、関弥卓郎 抄録部分です

0.1%ブリモニジン酒石酸塩05%チモロール配合点眼剤(以下、SJP-0135)の眼圧下降効果および安全性を0.5%チモロール点眼剤(以ド、チモロール)と比較した。原発開放隅角緑内障(広義)または高眼圧症患者を対象に チモロールを4週間投与した後、眼圧値が18.0mmHg 以上の385例を治療期に組み入れ、SIP-0135またはチモロールを4週間投与した。治療期投4週における眼圧変化値は、SJP-0135群―3.1± 2. 4mmHg、チモロール群-1.8±2.1mm

Hgで、群間差は-1.3mmHg(95%信頼区間:-1.8~-0.9 p<0.0001)であり、SJP’0135のチモロールに対する優越性が検証された。 副作用はSJP -0135群11.0% チモロール群4 3%で認められた。SJP-0135のチモロールに対する眼圧下降効果の優越性が検証され、安全性に問題はないと考えられた

新しい眼科37(3)336~344.2020

◎国内初、α2作動薬・β遮断薬配合の緑内障点眼薬:記事採録(日経メディカル)

2019/10/11北村 正樹(東京慈恵会医科大学附属病院薬剤部)眼科

 2019年9月20日、緑内障・高眼圧症治療薬ブリモニジン酒石酸塩・チモロールマレイン酸塩(商品名アイベータ配合点眼液)の製造販売が承認された。適応は「緑内障、高眼圧症」、用法用量は「1回1滴、1日2回点眼」となっている。

 緑内障は、眼圧上昇などにより視神経が損傷を受けることで、視野が徐々に欠け、放置すると失明の危険性もある代表的な眼疾患である。日本では40歳以上の20人に1人が発症しており、視覚障害の原因の第1位となっている。緑内障の中には眼圧が上昇しないタイプ(正常眼圧緑内障)も多いことから、未治療の罹患患者も多く、早期発見・早期治療が重要とされている。

 緑内障・高眼圧症で唯一確立された治療は、眼圧を下降させることとされている。治療薬として、房水流出促進作用を有するトラボプロスト(トラバタンズ他)などのプロスタグランジン(PG)関連薬、房水産生抑制作用を有するブリンゾラミド(エイゾプト他)およびドルゾラミド(トルソプト)といった炭酸脱水素酵素阻害薬(CAI)、チモロール(チモプトールリズモン他)などのβ遮断薬、房水流出促進および産生抑制作用を併せ持つアドレナリンα2受容体作動薬ブリモニジン(アイファガン)などが臨床使用されている。

 また、1剤のみの点眼薬の投与で長期間眼圧をコントロールするには限界がある場合も多く、実際の臨床現場では2剤の点眼薬を使用する症例も少なくない。しかし、点眼薬を2剤以上併用する場合、続けて点眼すると涙嚢から薬液があふれ出してしまうことから、点眼間隔を空けることが必要であり、そのことが逆に患者のアドヒアランス低下につながってしまう危険性も指摘されてきた。

 このため、緑内障・高眼圧症治療領域では複数の配合点眼薬が臨床使用されており、日本では現在7製剤が使用可能である。このうち4剤がPG関連薬とβ遮断薬の配合製剤、3剤がCAIとβ遮断薬の配合製剤である。

 アイベータは、α2作動薬ブリモニジンとβ遮断薬チモロールを配合した点眼薬であり、α2作動薬を含有する配合点眼薬として国内初の薬剤となる。4週間の観察期にチモロールを点眼した後の眼圧値18.0mmHg以上の原発開放隅角緑内障または高眼圧症患者を対象とした国内第3相比較試験(対照:0.5%チモロール点眼液)において、本薬の有効性と安全性が確認された。

 薬剤投与による副作用として、点状角膜炎、結膜充血、眼刺激、眼部不快感、角膜びらん(各1~5%未満)などが報告されている。重大な副作用としては、眼類天疱瘡、気管支痙攣、呼吸困難、呼吸不全、心ブロック、うっ血性心不全、心停止、脳虚血、脳血管障害、全身性エリテマトーデスを生じる可能性がある。

 本薬使用に際しては、他の配合点眼薬と同様に「単剤での治療を優先する」ことが原則である。また、他のCAIとβ遮断薬の配合点眼薬と同様に、適応が「他の治療薬で効果不十分な場合」と限定されていることに留意する。

Categorised in: 緑内障