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2019年4月27日

10671:薬剤惹起性うつ病とチモロール

薬剤惹起性うつ病 についての話題を含む講演を聞く期間があって、その後「薬剤惹起性うつ病」のレビューのコピーを手交されましたので、読み直してみました。ポイントは、点眼剤のベータブロッカーでもそれを起こすことが有るという点であろうかと思います。そのほかでも眼科医が出アウ薬剤は少なくないようです。

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薬剤惹起性うつ病は、あらゆる分野のあらゆる薬剤において起こりうると言っても過言ではない。しかし、実際の臨床面では、その抑うつ状態が薬剤によるものと判断されず見過ごされる場合も多い。本稿では薬剤惹起性うつ病の診断や捉え方、および治療と対策に関して述べ、薬剤別では、精神症状を惹起する頻度の高い薬剤として周知となっている副腎皮質steroidとinterferonに着目し、更に、使用頻度が高い薬剤として、H2受容体遮断剤とβ受容体遮断剤を中心に取り上げた。臨床家はこれらの事実を十分に把握し、放置すれば自殺など重篤な結果に繋がりうる薬剤惹起性うつ病の予防と早期発見に努力を怠ってはならない。:精神科治療学13(2);143-150,1998

Ⅰ、はじめに

Ⅱ、薬剤惹起性うつ病の特徴と診断:診断は投薬との時間的関係、症状の特徴や推移、症状の相対的出現頻度などを勘案。内因性うつ病と異なる特異的症状はない。薬剤惹起性うつ病では、気分の水準低下に依るヒア移管や抑うつ気分をあまり示さず、むしろ精神運動抑制、活動性減退、不活発、エネルギーの喪失などを示す場合が多く、症状に動揺性あある。

Ⅲ、原因薬剤

  • 副腎皮質steroid (glucocorticoid): 頻度 2-3%、いずれに時期でも発症。中止後に症状の残存もある。多弁、上機嫌、気分爽快、気分易変、思考のまとまりなさ、気分情動面の障害。(情動面の変化と軽度の意識混濁)。危険因子:女性、プレドニゾン換算40mg/日以上、長期投与、病前性格。治療は減量。
  • インターフェロン: 症状は多彩;不眠、不安焦燥、攻撃的性格変化、抑うつ、躁状態、厳格妄想、傾眠、昏睡、痙攣。自殺企図に注意。
  • 消化器系薬剤
  • ヒスタミン2受容体遮断剤
  • ドーパミン2受容体遮断剤
  • 降圧剤
    • β受容体遮断剤:脂溶性と水溶性に分けられ、脂溶性が中枢神経症状を惹起しやすい。プロプラノロールは最も精神症状の報告が多い。

点眼薬チモロールにより、抑うつ状態を認めた報告がある。β受容体遮断剤使用中に抑うつ状態が発現した場合には、水溶性のβ受容体遮断剤(ミケラン)などに変更するか、ACE(アンギオテンシン転換酵素)阻害剤への変更が勧められている。

  • Ca拮抗剤
    • レセルピンなどの末梢遮断剤
    • 中枢神経抑制剤
    • α受容体遮断剤
    • サイアザイド系利尿剤
  • 強心性配糖体
  • 抗不整脈剤
  • 性ホルモンその他のホルモン関連薬剤
  • 鎮咳剤
  • 抗がん剤
  • 非ステロイド系消炎鎮痛剤
  • 抗結核剤
  • 精神・神経系薬剤
  • その他:ビタミンA・D

Ⅳ治療と対策:省略

Categorised in: 緑内障