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2018年11月11日

10262:緑内障最近の話題–ガイドラインと乳頭出血—杉山和久先生:聴講印象録です

清澤のコメント:其の緑内障症例の視野欠損が進行性であるかどうか?その判断に乳頭出血の評価が有効であるというお話でした。お話のネタ元は、Ishida K1, Yamamoto T, Sugiyama K, Kitazawa Y.

Am J Ophthalmol. 2000;129:707-14.Disk hemorrhage is a significantly negative prognostic factor in normal-tension glaucoma.です。対象は正常眼圧緑内障です。

内容の聴講印象記:

乳頭出血は視神経線維欠損の原因か結果か?というお話でした。3年間に亘って3か月ごとにカラー眼底写真を撮り、フリッカークロノスコピーという方法で比較すると、わずかな出血の発生を見落とさずに見つけることができます。195眼で65眼に乳頭周囲の出血が227回見られ、その緑内障のディスク周辺の出血は、耳側上下のNFLDの黄斑側の境界線に発生するのだそうです。前向きの観察で、視野進行は85%において、乳頭出血後に進行した。乳頭出血例では約3割で神経線維層欠損が進行した。神経線維層欠損の半数(44%)に乳頭出血がみられた。乳頭出血が再発した人では良く視野欠損が進行する(オッズ比で1.7倍)。標準的には乳頭出血の1年後に神経線維層欠損が拡大したそうです。演者の説明は神経線維が圧迫され、そして乳頭の端で圧迫されて神経線維層欠損の黄斑側の境界辺りで出血するということでした。グリア細胞が血管を引っ張るという説もあるが、杉山先生は、Active risc of NFBD仮説で、1年で10%、3年で27%に乳頭出血を認め、3年打と6割は再発したと言っていました。しかし、通常の方法では乳頭周囲出血は見逃されやすく、フリッカークロノグラフィーが必要で56.8%は4この方法で識別できたそうです。杉山先生は、診察時には毎回カラー眼底乳頭写真を撮るべきだと言っておいででした。

 後半部分は緑内障診療ガイドラインのお話。ポイントとしては、エビデンスの強さと推奨の強さを示したこと。国際的な整合性を重視したこと。前視野緑内障の概念を取り入れたこと。発達緑内障という語を外して、小児緑内障としたことなどが重要だそうです。この部分は先にこのブログでも杉山先生の作られたパンフレットをまとめてありますので、此処では割愛します。

10129:「緑内障診療ガイドライン改定のポイント」紹介⇒こちらです。 https://www.kiyosawa.or.jp/glaucoma/46341.html

10160:小児緑内障とは⇒こちrです

Categorised in: 緑内障