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2018年10月19日

10210:レーザー虹彩切開術についての説明(案)

手術を必要とする病気(疾患)と治療法についての説明

清澤のコメント:最近緑内障などの気配のある患者さんを見ていますと、慢性閉塞性緑内障という訳でもないのですが、前房周辺部の深度が角膜厚の4分の一程度しかない患者さんが少なくないことに気が付きました。それらの患者さんでも白内障手術を勧めるにはあまりにも白内障濃度は薄いという患者さんもいます。また、先日の臨床眼科学会では新しいYAGレーザーの機械も見てきました。そこで、各種の資料からレーザー虹彩切開術の適応などについて考えて見ました。

疾患: 狭隅角緑内障(閉塞隅角緑内障)ないし狭隅角眼

狭隅角緑内障および狭隅角眼とは?

眼の中には、房水という水があります。房水は毛様体というところで作られて、同校から虹彩前面に回り、隅角というところから吸収されています。後方の水晶体が齢を重ねて膨潤して厚くなると、虹彩は後方から押し上げられて角膜に極端に近づくことが有ります。そうすると、角膜後面と虹彩表面が作る角、つまり隅角が狭くなって、眼圧上昇を起こしている「狭隅角緑内障」、またはそのような状態に進行する可能性の高い「狭隅角眼」と呼ばれる状態なります。

レーザー虹彩切開術についての説明

どのような場合にレーザー治療が必要なのか?

起きてしまった閉塞隅角緑内障に対しては、レーザー治療かそれに類する眼圧を下げるための治療(例えば周辺虹彩切除術や白内障摘出手術など)が必要です。

虹彩の周辺部に緑色のアルゴンレーザー光、および赤色のヤグレーザー光を照射して、光彩組織を破砕して切開孔を開け、虹彩裏面から虹彩前面に房水の流れ出る脇道の水路を作ります。

レーザー治療により房水が眼内から吸収される流れを改善し、緑内障の悪化を防ぐのがこの処置の目的です。

そのほかの治療法は?

狭隅角眼ないし狭隅角緑内障に対しては、レーザー虹彩切開術以外の治療法として、古くから行われてきたメスと鋏を使って同様な穴を虹彩の根元に作る周辺虹彩切除術や、白内障手術(水晶体摘出術+人工水晶体移植術)があります。然し、これらはいずれも、レーザー手術とは異なり、 眼球表面を切開する必要があります。しかし、狭隅角緑内障が発症していても、角膜の浮腫や障害が強い場合には、今回の対象としているレーザー治療はタイムリーに行うことは出来ず、周辺虹彩切除術や白内障手術を行う必要が生じます。

急性の閉塞隅角緑内障発作はいったん発症して、その後眼圧の下降処置が遅れると、失明に至ることもあるので、迅速な治療開始が必要です。」 レーザー治療はどのように行われるか?

麻酔の点眼をしたあとにレーザー用のコンタクトレンズを乗せてレーザー光勝者を行います。 多少の痛みを伴う場合がありますが、10 分から15 分程で1眼の治療は終わり ます。レーザー直後は暗く感じて見えにくくなることがありますが、普通は15分程で回復します。当日は特に安静の必要はなく、日常生活にも制限はありませ ん。

レーザー治療の危険性は?

レーザー治療中に目をキョロキョロ動かすと、狙ったところにレーザーが照射できずに危険です。レーザー治療の効果が十分に得られれば、房水の流れが良くなり眼圧上昇を予防することが出来ます。

しかし、急性発作の場合には角膜浮腫(角膜が水を含み腫れること)の程度によってはその時にはレーザー治療ができないことがあります。そのときには早めの手術治療が必要になることもあります。

合併症として、一過性眼圧上昇、虹彩炎、前房出血、角膜混濁等が起こる可能性もあります。また、レーザー治療後数年経ってから角膜内皮の障害でおこる水疱性角膜症は、一旦発症すると重篤な視力障害をおこし易く、その治療には角膜移植が必要となることもあります。

レーザー治療を受けないとどうなるか?

  狭隅角緑内障の急性発作の場合は、2~3 日で失明してしまいます。急性発作が起こってしまってからのレーザー治療は、実際に行いにくくなるので、この緑内障になる危険性の高い眼(狭隅角眼)では、できるだけこのレーザー治療またはそれに代わる白内障手術または周辺虹彩切除術を受けて急性発作を予防することが勧められえ居ます。慢性の閉塞隅角緑内障でも同様の治療が要求されます。

Categorised in: 緑内障