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2018年10月19日

10208:緑内障治療における薬剤選択 新家真先生 聴講印象録です

緑内障治療における薬剤選択 関東中央病院病院長・東京大学名誉教授 新家真先生 (城北・埼玉眼科病診連携懇話会 特別講演)を拝聴いたしました。その聴講メモです。 内容も多く、大変勉強になりました。完全には聞き取れてはいないと思います。このお話の総説があると、読みなおせて、ありがたいのですが。

  1. 眼圧下降効果について

プロスタグランジンとβ遮断薬

◎PG:ビマト>ラタノ=トラボ>タフルプロスト>ウノプロストン

合剤にはPG他がある。

〇一般に、治験では合材よりも別々に付けた方が効果は強い。しかし、実臨床では合剤の方が下がることが多い。それは、コンプライアンスがそこまで良くないからだ。ミケルナでも、合剤の方が良く下がる。

◎ベータブロッカー:大体4割の患者にベータブロッカーが使われ、6割がPGである。

2)全身副作用

ベータブロッカーは全身副作用に注意を要する。:対象は心不全や喘息である。

〇経口投与に比べて、点眼での毛中濃度の上昇はごくわずかだが、β2受容体の占拠率を見ると60-80%にも達している。その点が副作用発言では重要。(涙点を手で押さえたくらいではこの受容体占拠率は充分には下がらない)

〇チモロールとカルテオロールの比較:カルテオロールは思ったほど普及しなかった。それは、カルテオロールの内因性交感神経刺激作用(ISA)が医師に理解されなかったからだと説明できる。

チモロールはインバースアゴニストで、カルテオロールはパーシャルアゴニストである。

中長期的にチモロールはリセプターを増やし、効果が減弱する声行がある。だから2-3カ月では効果でチモロールが勝つ(ショートタームエスケープと呼ぶ)

心血管系に対してはカルテオロールの方が副作用は弱い。

〇喘息についてはチモロールもカルテオロールも同じ

COPDは70歳以上の20%が持つから、十分な注意を要す

交感神経の活動は夜弱く、防水産生も夜少ない。

病気には発作の起きる時間がある。

その関係で、ミケランLA,PGβ合剤などでも朝一度点眼が効果的。

〇チモロールが適すのは急いで下げたい時、ぶどう膜炎合併など。

◎チモロールは血清脂質にも影響がある。

3)眼局所副作用 

充血はビマト>トラボ>タフロ>ラタノの順

DUELSデューズ:ルミガンでは瞼が硬くなる。その点ラタノプロストは良い薬である。但し、ファイザーのラタノはベンザルコニウムが多い。

〇眼内の炎症という意味でフレアを見るとウノプロストン10、ラタノ10以上、トラボ15、ビマト20とビマトは眼内炎相が強い。⇒人口水晶体眼ではトラバタンズやルミガンがCMEを起こすことが有る。

〇緑内障点眼者では眼表面有病率が50%ある。それはドライアイによるもので、上皮の線維化やゴブレット細胞の減少がある。

〇偽眼天疱瘡:約30%は抗緑内障役に依るもの。

〇レクトミー成功率も点眼者では悪い。

それらの主な原因はベンザルコニウムだろう。

眼表面は高齢者、長期投薬、多剤併用者で弱い。

◎主剤の副作用は

PG:炎症、充血、上皮ヘルペス。

βブロッカー:角膜知覚低下、涙液分泌低下、偽類天疱瘡

CAI:角膜内皮ポンプ作用低下

ICE症候群(?)

NSAID:COX1,COX2抑制

◎ベンザルコニウムBAK:水に溶ける、殺菌作用あり、角膜の透過性亢進作用がある。

例えばベガモクスはこのために眼内への浸透性は良いが角膜には好ましくない。

ベンザルコニウムで見れば、ザラカムやコソプトは多く、ミケルナは推奨できる。

BACなしのキサラタンやBACなしのトラバタンズも上皮障害は少ない。

Categorised in: 緑内障