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2018年10月5日

10166:肉を食べる頻度が少ないことが女性では緑内障のリスクに:研究紹介

肉を食べる頻度が少ないことが女性では緑内障のリスクに

留萌で実施した横断的集団研究の結果 (旭川医大プレスリリースから抜粋)

眼科医清澤のコメント:肉食の嗜癖が解放隅角緑内障の有病率に関連しているかもしれないというある意味エキセントリックな結論。しかし、雑誌は押しも押されもせぬプロス・ワンです。気になるとすれば、多くの項目を並行して評価したことによる偶然のバイチャンス効果ではないか?という点。

ボンフェロー二の棄却と言って、脳内に多数のROIを置きn件のTテストを並べた様な場合には、各P値をn倍するという事をします。そうすれば緩い有意差は消えてしまいます。(この研究では相当に強い差が出ています。しかも女性だけです。)後は、別の町でやっても同じ結果が追認できるか?という点でしょうか?プレスリリースの末尾に、追加実験が必要であると、断ってはいますけれど。今後の進展に注目というところでしょうか。皆さんはこの結論を素直に受け入れられますか?

報道発表 :旭川医科大学総務部企画広報評価課

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旭川医科大学医工連携総研講座の木ノ内玲子特任准教授の論文がPLOS ONE に掲載された。  以下のアドレスからこの論文を見られる。 https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0204955

『1.背景 生活習慣病や認知症では、食習慣や生活習慣など自分で修正できる疾患のリスクがわかってきています。 緑内障では年齢や高眼圧、近視といったものがリスクではありますが、生活習慣でリスクとなるものははっきりしていません。

2.研究手法と成果 北海道留萌市で広報を行い、40歳以上の約1,700人の方(40歳以上の市民の11%)に眼底写真検診を受けてもらいました。そこで見つかった開放隅角緑内障の方とそうでない方の、年齢、生活習慣、健康測定値などを比較しました。運動や喫煙、飲酒、魚や肉を食べる頻度など生活習慣を伺い、身長・体重、血圧などを測定し、統計的に処理したところ、女性で開放隅角緑内障の方はそうでない方に比べ、1週間に肉を食べる日数が少ないことが明らかになりました(開放隅角緑内障の方は 平均1.7日、そうでない方は2.7日)。この研究は留萌市、同市民、NPO法人るもいコホートピアの協力のもと実施し得られた貴重な 成果と考えております。

3.今後の展望 アジアでは、開放隅角緑内障の中でも眼圧があまり高くない正常眼圧緑内障の割合が多いことが知られています(日本人女性では正常眼圧緑内障が開放隅角緑内障85%以上)。これは、食習慣が影響している可能性があるかもしれません。今回の結果から、女性では1週間にもう1-2日肉を食べる日を増やすことで、開放隅角緑内障になるリスクが減る可能性が示唆されました。ただ、実際に予防に役立つものか、他の地域、他の国などでも見られるものかは、今後も研究が必要です。』

Categorised in: 緑内障