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2016年11月13日

8318:現状のOCT angiographyと緑内障 (森下清文先生)聴講印象記

Keep the visual field in Osaka 聴講印象記 その1

話題提供 現状のOCT angiographyと緑内障 森下眼科院長 森下清文 先生

清澤のコメント: メモ帳を持たずに聞いてしまったので、覚えている印象的な部分を書き出してみましょう。

◎緑内障は、視力低下や視野欠損を自覚できないので、患者さんに検査結果を十二分に見せて、十分な説明を加えて納得させないと患者さんはどんどん脱落していってしまいます。特に私たち開業医にとっては、その患者さんに見せる情報で、ハンフリー視野と共に重要な部分を占めるようになっているのが眼底画像です。特にOCTは視神経回り(C/D比、視神経乳頭縁の菲薄化、神経線維層欠損の存在)、黄斑マップ(網膜神経節細胞の脱落による神経節細胞層の菲薄化)共に重要なものです。

 従来のFA(フルオレセイン網膜造影)ではなく、OCTを利用して網膜の微細構造を見るOCTアンギオグラフィーがこのところ急激に注目を集めています。今日のこのお話はその紹介でした。先週の日本臨床眼科学会でも特別な展示が各社から集められて展示室一部屋をそれに充てておいででした。
 
 その画像の差し渡し径は3㎜、4.5㎜、6㎜程度と従来のFAよりも狭いので、糖尿病の光凝固の適応を決めるのは使えないから実用性は乏しいと考えたため、私が昨年行った診療所のOCT更新ではあえて付けなかったのです。しかし、最近はそれをステレオに継ぎ合わせてアーケード内外程度までを数分で合成画像にできるようになっているそうです。この方法では脈絡膜は全く見えないのですがそれはそれほどには苦にならないようです。今は購入した機材にその機構をつけなかったことをやや後悔しています。

 先日の日本眼科医会の学術部会で、このOCTアンギオの保険収載について伺いましたやはり現在はOCTアンギオは認められていません。しかし、非公式の見解ですが、近い将来にはFAとしてではなく、OCTとしての利用が収載されるかもしれないという声が聞こえてきました。
 
 本日は、話されていませんでしたけれど、黄斑部の血管画像が緑内障の後極部の神経節細胞の脱落を反映しているという話があって、その評価にもこのOCTアンギオ画像が使えるという論文も出ています。単に網膜疾患の評価用としてではなく、緑内障の診断機械としても使えるようなのです。
⇒8272:緑内障の視野障害の重症度、網膜血管密度の減少と関連:記事紹介https://www.kiyosawa.or.jp/archives/54680513.html

Yarmohammadi A, et al. Ophthalmology. 2016 Oct 7. [Epub ahead of print]

Categorised in: 緑内障