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2016年4月21日

7673: 眼圧上昇で発症する緑内障の遺伝子変異を解明;記事紹介

眼圧上昇で発症する緑内障の遺伝子変異を解明…早期発見へ検査キット開発へ 京都府立医科大など

眼科医清澤のコメント;

 この論文を早速検索してみました。
 対象は閉塞隅角緑内障PACGです。ゲノムワイド関連分析が多くの国から集められた10,503件のPACG患者と 29,567件の対照を用いて多数の標本で分析されています。

 最初の8人が平等にこの研究にコントリビュートしたとされていて、その中に「Masakazu Nakano Department of Genomic Medical Sciences, Kyoto Prefectural University of Medicine, Kyoto, Japan.」が含まれています。田代教授は平等に指導した数人のうちのお一人で、最後に出てきます。

 膨大な数の著者の中には何人かの日本人の名前がありました。大分大学や琉球大学、宮崎大学、神戸サイエンスセンターなどの研究者が数人います。

 シンガポールの医師と組んで緑内障の遺伝子の分析をしているという話を聞いていたので、ひょっとしてと思って最後まで著者名を探したら尾崎峯生先生の名前もありました。 「Mineo Ozaki Ozaki Eye Hospital, Hyuga, Japan. Department of Ophthalmology, Faculty of Medicine, University of Miyazaki, Miyazaki, Japan.」

 サンプルを提供したのでしょうけれど、その結果が開業医でありながらネイチャー・ジェネティクスの著者に名前が載るというのですから大したものです。パブメドpubmedを見てもこれだけではなく、多数の新しい共著がありました。

 エールをお送りします。これからも頑張ってください。

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3つの以前から知られていた遺伝子は下線を付けた。 SNPs at EPDR1, GLIS3, DPM2–FAM102A, CHAT, そしてFERMT2 が新たなゲノムワイド分析で有意な関連が示されたゲノムである。

ーー記事の引用ーー
 視野が狭くなる目の病気「緑内障」のうち、眼圧が上昇して発症する場合の遺伝子変異を突き止めたと、京都府立医科大の田代啓教授(ゲノム医科学)らの国際研究チームが4日、発表した。研究成果は米科学誌「ネイチャージェネティクス」電子版に掲載された。

 府立医科大はシンガポールなど海外23カ国の116施設と協力し、3万9747人(緑内障患者1万404人、緑内障でない2万9343人)の血液で遺伝子配列を解析した。眼圧が上昇して発症するタイプの緑内障の患者には、5つの領域の遺伝子配列に変異があることが分かった。

 緑内障は40歳以上の日本人の約5%がかかる。自覚症状がないまま進行し、失明する恐れもある。

 研究成果を踏まえ、田代教授らは、医療関連機器大手シスメックス(神戸市)と共同で、緑内障の発症リスクを診断できる検査キットの開発に着手した。国の許認可を得られれば、早ければ1年半後に実用化できる見通し。検査料は人間ドックで1回4万円と想定するが、将来的には1万円前後への引き下げをめざす。

 田代教授は「遺伝子変異のメカニズムを探り、目薬も開発したい」と話した。
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清澤の追加コメント:この研究の価値を損ずるものではありませんが、細隙灯顕微鏡で浅い前房が見えますから、閉塞隅角緑内障を起こしそうな眼というものは、眼科医には遺伝子分析を待つまでもなく明らかに認識できます。

Categorised in: 緑内障