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2019年10月26日

11226:詳細な眼科検査による本邦成人の眼疾患調査:73臨床眼科学会から抄録紹介

清澤のコメント:特定検診受診1360人の精密検査で、緑内障が12.9%、前視野緑内障は2.4%で、以前から緑内障と診断されていたのはその21%。視機能に影響する白内障が4.1%、加齢黄斑変性1.2%、糖尿病網膜症1.0%であったという。実臨床で心に留めておくべき数字と言えよう。演者のうち最初のお三方は私とも比較的接点の有る方でした。

 [演者] 山田 昌和、平塚 義宗, 高野 繁 ほか

【目的】一般住民を対象とした詳細な眼科検査により、本邦における成人の慢性眼疾患の有病割合と重症度を調査する。

【対象と方法】島根県松江市、宮城県仙台市、東京都世田谷区の3地域の合計16の眼科クリニックを研究参加施設とし、特定健診を契機に眼科を受診した対象に静的視野検査や光干渉断層計(OCT)を含む詳細な眼科検査を行った。緑内障に関しては緑内障専門医3名による中央委員会判定を行った。

【結果】解析対象症例は1,360例で、性別は男性442例(32.5%)、女性918例(67.5%)、年齢は40-74歳(63.7+/-8.7歳)であった。緑内障と判定されたのは175例(12.9%)、前視野緑内障は33例(2.4%)であった。緑内障のうち、79.5%は初期(MD値 >-6dB)であり、以前から緑内障と診断されていたのは21%であった。この他に視機能に影響する白内障が56例(4.1%)、網膜疾患として加齢黄斑変性16例(1.2%)、糖尿病網膜症13例(1.0%)、近視性網脈絡膜萎縮7例(0.5%)、黄斑前膜39例(2.9%)、網膜静脈閉塞症10例(0.7%)、その他27例(2.0%)が発見された。

【結論】今回の調査は全例に精密視野検査とOCTを行っており、検診の枠を越えた詳細なものである。本研究の結果は、本邦における緑内障など慢性眼疾患の有病割合と重症度を示す重要な疫学データとなると考えられた。

Categorised in: 眼科検診