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2019年9月5日

11051:下垂を伴う上眼瞼のフェニレフリン検査に対する反応:論文紹介

清澤のコメント:眼瞼下垂のある目において、ミューラー筋に対してミドリンPに含まれるフェニレフリンが作用して瞼裂幅を増大させることを試すのがフェニレフリン点眼検査です。わたくしの神経眼科外来ではあまり使ってはいませんでしたが、フェニレフリン検査というものがあるそうです。その概論を調べた論文を紹介します。この論文では、正常眼に対してこの効果があるかどうかは論じられてはいませんでした。

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① 軽度から中等度の上眼lid下垂の患者では、フェニレフリン点眼薬を使用して、ミュラーの筋肉結膜切除(MMCR)で下垂矯正が達成可能かどうかを評価します。フェニレフリンは、アルファアドレナリン作動薬として、交感神経支配されたミュラー筋肉を局所的に刺激すると刺激します。結果として生じる平滑筋の収縮は、MMCRで起こりうるまぶたの持ち上げの可能性を予測します。通常、≤3 mmです。下垂を呈する患者の73〜78%がフェニレフリン検査に望ましい反応を示し、MMCRの優れた候補になると推定されます.フェニレフリン検査に応じて十分に上昇しない眼瞼下垂は、挙筋前転や前頭懸垂などの代替の眼瞼下垂矯正技術を考慮する必要があることを示します。

図3.フェニレフリン試験前後の片側眼lid下垂の外部写真。 右眼にフェニレフリン点眼薬を投与する前(A)と10分後(B)の写真は、点眼投与後の瞳孔反射の上の右まぶたの顕著な上昇を示しています。( http://webeye.ophth.uiowa.edu/eyeforum/atlas/pages/phenylephrine-response-upper-eyelid-ptosis.htm

②  ミュラー筋結膜切除(MMCR)での下垂矯正。

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②下垂を伴う上眼瞼のフェニレフリン検査に対する反応

Response to phenylephrine testing in upper eyelids with ptosis

N. Grace Lee, Li-Wei Lin, Sonia Mehta, and Suzanne K. Freitag,

Digit J Ophthalmol. 2015; 21(3): 1–12.

Published online 2015 Sep 13. doi: 10.5693/djo.01.2015.05.001

アブストラクト

目的:局所フェニレフリン10%に対する下垂した上眼瞼の反応を評価する。

方法:眼瞼下垂評価のために紹介された患者の医療記録を18か月間にわたって遡及的にレビューした。 47人の患者での腱膜性眼瞼下垂を伴う77件の上眼瞼下垂に1滴の10%フェニレフリンを投与した。上眼瞼縁から角膜中央の反射までの距離1(Margin-to-reflex distance 1 (MRD1)および挙筋可動域を記録し、フェニレフリン試験の前後5分の両方で瞼の高さの写真撮影を行った。

結果:47人の患者の合計77の眼瞼下垂が含まれていた。その22%では、フェニレフリン検査では反応がなかった。 18%では、眼瞼縁の高さは0.5〜1 mm。 35%で、1.5〜2 mm。そして25%で、2mm以上の開瞼増強が見られた。サブグループ分析により、重度の眼瞼下垂の場合と比較して、軽度から中度の眼瞼下垂の場合の反応の割合が高いことが明らかになった。腱膜性下垂のこれらの症例における挙筋機能の量は、フェニレフリンに対する反応の量とは相関していませんでした。

結論:挙筋機能に関係なく、眼瞼下垂の大半は局所フェニレフリンに反応したが、これはミュラーの筋肉切除による下垂修復の成功に必要であることが実証されている。眼瞼下垂の重症度はフェニレフリンに対する眼瞼の反応に関連していたが、挙筋機能の程度はフェニレフリンに対する眼瞼の反応に影響を与えるようには見えなかった。この研究コホートでは、フェニレフリンは挙筋機能とは無関係にミュラーの筋収縮を刺激することが示された。

Categorised in: 眼科検診