お問い合わせ

03-5677-3930初診受付

ブログ

2021年7月27日

13010:ドライアイの見え方、高静花先生:日本の眼科7号から

清澤のコメント:ドライアイでは微妙な視力の減退を訴える患者さんが多いかと思われる。今月の日本の眼科の特集は「視力」です。その中から大阪大学の高静花先生の書かれた「ドライアイの見え方」の読後印象録です。

   ーーーーーー

その要旨から、「ドライアイでは健常眼に比べて視覚の質(Quality of vision: QOV)が低下する。以前は、その光学的特性に関してはほとんど知られていなかったが、各種検査機器の発展により涙液や眼表面が視機能に及ぼす影響の定量評価が可能になり、ドライアイは視機能異常を伴う疾患という現在の定義に至る。ドライアイのコアメカニズムは涙液層の安定性低下であるが、視機能低下のメカニズムについては、涙液安定性の低下と、角膜上皮障害の2つに分けると理解しやすい。

1,Quality of vision (視覚の質)の評価:以前は視力低下は無しと考えられたが、2006年の定義改定で「眼不快や視機能低下を伴う」とされた。波面センサーで異常検出の後、使える検査は増えた。

Ⅱ,通常の視力検査では評価ができない:ぼやける、眩しい、見え方が変動する、目が疲れるといった自覚症状も見られる。従来の視力検査では100%コントラストの視標を用いているために微妙な視機能低下を検出できない。

Ⅲ、微妙な視機能の低下

1、コントラスト感度:従来の視力検査で堅守できない微妙な視機能低下を検出できる。角膜中央部の上皮障害が有れば、コントラスト感度が低下する。

2、前方散乱:目に入ってくる入射光と同じ方向に散乱する。羞明やグレア。ドライアイで、前方散乱は増大。涙液安定性の低下の寄与は大きい。

Ⅳ 動的な視力低下

1,角膜不正乱視。プラチド角膜形状解析装置の涙液に影響を受けやすい」という欠点を逆手に取り開発されたのが涙液安定性評価装置である。瞬目後のマイヤーリング像の経時的乱れを解析する。

2,実用視力:視力を一定時間内で連続的に測定することにより、日常生活における視機能をシミュレートする評価法。一分間尾平均視力が表示される。ドライアイでは変動する。

3,高次収差:従来の視力検査で検出できる近視、遠視、乱視に低次収差と、不正乱視を示す高次収差がある。正常眼でも涙液層破綻後には高次収差が増加する。

ドライアイの型別の見え方の特徴は、 1)涙液減少型ドライアイ(涙が無いので高次収差の変化が生じにくい)。 2)水濡れ性低下型ドライアイ(膜型ムチンの発現低下が関与、不安定な涙液変化が高次収差により現れやすい)、 3)蒸発亢進型ドライアイ。(涙液層は短時間が短いと水濡れ性低下に似たパターンを示す。)

Ⅴ、ドライアイは術前検査、術後検査に影響を与える。ドライアイスクリーニングするアルゴリズムがある。特に付加機能付き眼内レンズ司代皇子には一層の注意が必要。

Ⅵ、ドライアイの見えにくさ:コアメカニズムは涙液層安定性低下、視機能とその病理を考えるときは、涙液の安定性の低下と、角膜上皮障害の2つに分けると、臨床的視点からも考えやすい。涙液安定性の低下は、前方散乱の増大で「まぶしさ」、水濡れ性低下で「見え方の変動」をきたす。角膜中央部の上皮障害はコントラスト感度の低下で「ぼやけ」を起こす。涙液減少型ドライアイにおける瞬目後の高次収差の高値安定はぼやけを起こす。いssyプ懸命にみるから「目が疲れる」と訴える。

Categorised in: ドライアイ