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2021年2月2日

12628:マイボーム腺梗塞・マイボーム腺炎・マイボーム腺機能不全:とは

マイボーム腺梗塞・マイボーム腺炎とは:初めから医師の観察でマイボーム腺に異常が見られる場合と、患者が眼周囲に不快感を訴えてよく見たらそれがマイボーム腺機能異常(マイボーム腺炎、マイボーム腺梗塞)であったという場合があります。

マイボーム腺梗塞

いわゆるマイボーム腺梗塞とは:

睫毛の生え際の内側に並んでいる、涙の蒸発を防ぐ為に油性の分泌物を出し涙の表面に油分を加える小さな分泌腺がマイボーム腺です。マイボーム腺は油の分泌物を生成し、涙液層の油性層を構成します。涙液層は、目の前面を保護し、眼表面を滑らかに保ち、ドライアイを防ぐ液体層です。この涙液層の油性層は、涙液層の蒸発を防ぎます。まぶたごとに約20〜40個の腺があります。マイボーム腺機能不全は、まぶたの縁に見られるこの油腺の障害です。加齢などでマイボーム腺の機能が低下すると、分泌管の中に白色の油の固まりが生じます。その油分が円柱状の形に固まってしまった状態をマイボーム腺梗塞といいます。

マイボーム腺機能不全の症状としては、赤いまぶた、まぶたの腫れ、まばたきが引っかかる感じ、ドライアイ、眼表面がざらざらした感覚、目の痛み、そして断続的に視界がぼやけるとか、涙目であるなどと訴えます。

◎マイボーム腺機能不全の原因を述べます。マイボーム腺機能不全はあらゆる年齢で発生しますが、50代以上でより一般的で、加齢が大きな原因です。また、アジアの民族に多い傾向があります。眼瞼炎、にきび、酒皶、湿疹、乾癬などの皮膚の状態にも伴いやすいです。そして、自己免疫疾患や特定の薬でも起きます。マイボーム腺分泌物の油分を押し出す力が弱くなり、詰まりやすくなります。動物性の脂肪の摂取が多いと、マイボーム腺から質の悪い油分が分泌されて管腔が詰まり易くなります。女性の場合、アイメイクでマイボーム腺開口部がふさがれれば、マイボーム腺の全長での詰まりの原因となることもあります。

◎マイボーム腺機能不全の自覚症状:自覚症状としてはマイボーム腺に脂肪が変性して固まり、マイボーム腺分泌物の流れが悪くなっていることによって、涙液表面を覆うリン脂質が不足して、涙液の蒸発が増えて乾燥感が出たり、固まった脂肪のかたまりを原因として管腔内に炎症が起こり、痒みや、発赤、ものもらい(霰粒腫)などを引き起こしタリします。

◎治療法:①.温庵法:1日20分間、加熱したアイバッグでまぶたを温湿布するのは非常に有効です。アイバッグからの熱は、マイボーム腺の閉塞を和らげます。アイバッグは最大20分間熱を保持します。これは瞼を温めてマイボーム腺表層の油脂を溶かすことが目的です。もっとも簡単なのは、絞ったタオルをビニール袋に入れて、それをレンジで1分温めたものを閉じた瞼の上に当てる方法です。アイマスク型のアイホットという用具も販売されています。マイバムを圧出する前にもこのようなもので瞼を温めてから圧出を行っています。まぶたごとにふたマッサージを行います。人差し指を使って、まつ毛まで指をしっかりと上下させます。これはまぶたに沿って行う必要があります。

②•オメガ3サプリメントを服用してください。研究によると、マイボーム腺機能障害の発作がさらに減少する可能性があります。

③マイボーム腺内容物圧出法:温庵法だけでは流出させられないマイボーム腺内に固まった油脂を機械的に外に出す処置です。マイボーム腺プロービングという方法は、(私は行っていませんが)細い針金状の器具を使用してマイボーム腺の詰まりを取り除き、油腺を開くプローブをすることです。私は、「吉富式マイボーム腺鑷子」という道具を用いて、瞼を前後方向から圧迫して詰った油脂を開口部に向けて圧迫除去します。その処置の時には歯磨き粉をチューブから絞り出すときのように白濁した油が排出されます。明らかな感染の合併が疑われるならば、排出物の細菌培養も併施するとよいでしょう。その結果で感染症や重度の炎症がある場合には、抗菌点眼薬も使用できます。

高価な器具ですが、Lipiflowという器具を用いて、熱脈動によりまぶたを加熱し、マイボーム腺の閉塞を溶かす方法もあります。その後、手動で腺を圧搾して閉塞を取り除きます。

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