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2018年4月6日

9751:ムコスタ点眼液に対する追加の説明をいただきました。

無題ムコスタ点眼液に対する追加の説明をいただきました。

 

2015年に新しい眼科32444-8に三村真士先生(大阪医大)は「難治性涙道閉塞症に対する涙管チューブ挿入術後におけるレバミピド点眼効果」という3例の報告を発表し、レバミピドが涙道粘膜に対して創傷治癒効果や抗炎症効果がある可能性が示唆されたと述べました。

その後、ムコスタが涙道閉塞の原因にもなるという逆方向の意見が出て来たようです(東京慈恵会医大眼科後藤聡先生のご発表などhttps://www.kiyosawa.or.jp/archives/54803555.html)。最近ですが、20183月の「日本の眼科」のわかりやすい臨床講座の「感染性涙道疾患の臨床」で、後藤聡先生は『涙道涙石症の病態・診断』の部分で、「レバミピド点眼の中に含まれるポリビニルアルコールと、他の点眼薬に含まれるホウ酸やホウ素化合物が反応してゲル化したものが析出して涙石を生じる場合が報告されている。頻度は低いが、たまに急性涙嚢炎を起こし判明することがあるため注意が必要である。レバミピドは一番最後に点眼したり、眼脂が増えるときは点眼中止によって防げるかもしれない。」と述べています。

また、宮崎千歌(兵庫県立尼崎医療センター)も、「レバミピドが続発性鼻涙管閉塞症の内の医原性のものの中に涙点プラグ、涙道プロービングと並んでレバミピド点眼液が考えられる」としている。また、「レバミピド点眼中に、鼻涙管閉塞症、涙嚢炎、急性涙嚢炎、蜂巣炎を起こすことがある。成因は不明である。」としました。

これらの警告に対して、杉本夕奈先生(大塚製薬ファーマーマコビジランス部)らは、慶応大学、愛媛大学および京都府立医大との共著レバミピド懸濁点眼液(ムコスタ点眼液UD2%)の投与にかかわる涙道閉塞,涙囊炎および眼表面・涙道などにおける異物症例のレトロスペクティブ検討」(新しい眼科321741-472015)を発表し、「本検討からこれらの副作用発症要因の特定には至らなかった。レバミピド懸濁点眼液の投与に関しては、眼科的観察を十分に行うことが望ましいと考えられた。」とのべています。さらに、彼らの説明によればWong JJらが2007年にTrans AM Ophthalmol Soc 105649-66に発表している急性涙道炎の頻度は最近の日本における涙道の炎症と変わりがなかったということでした。

大塚製薬でもムコスタ点眼液使用中の「涙道閉塞・涙嚢炎」の副作用報告が集積され、これを受けて、添付文書が改訂され、重大な副作用として「涙道閉塞・涙嚢炎」が追加されたことをアピールしており、「これら副作用を疑う所見を認めた場合は、ムコスタ点眼液の投与を中止し、適切な処置を行うことが肝心です」と同社が配布するプリント上で、井上康先生(涙道・涙液学会理)に述べさせています。


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