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2018年10月31日

10229:流涙と環境要因によるドライアイ コンタクトレンズを中心に 山田昌和教授:聴講印象記

流涙と環境要因によるドライアイ コンタクトレンズを中心に 山田昌和 杏林アイセンター 教授

◎コンタクトレンズディスカンフォート(CLD):CLDとはレンズ装用に伴う不快感、コンタクトレンズと眼表面の不適合である

①コンタクトレンズ装用者の28-73%がCLDである

②SCL中止の主な原因となる。23%がコンタクトレンズ装用からドロップアウトする。

〇ソフトコンタクトレンズ装用者の50%はドライアイを持ち、涙液減少30%、BUT(涙液層破壊時間)短縮25%、MGD(マイボーム腺機能不全)14%。

・装用時間が長いとCLDの症状も悪化する。6-8時間でドライ感が増し、症状は悪化。症状は;乾燥感、刺激感、不快、疲労ほか。◎CLDの3つのメカニズムがある

1)涙液の層構造、

2)摩擦と炎症

3)上皮の水濡れ性変化

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1)   涙液の構造について:

涙液メニスカスを測る⇒コンタクトレンズ表面の水濡れ性を確保したい。

・ソフトレンズ上の涙は1-3秒で破綻する

・蒸発亢進

・レンズ下の涙液の吸い上げ

HEMAなら:MPC(#)などの保湿成分を入れる、保存液の改善で、親水性が高まる、蛋白汚れが付きにくい。

シリコンハイドロゲルならば:第一世代(プラズマ表面処理で水濡れ性改善)、第2世代(保湿成分をレンズに加えた)、第3世代;(素材を変えた:スマートシリコン素材)

①     水濡れ性は接触角で分かる。それにはレンズ素材と涙の成分も関与している。ムチンやリゾチームでそれは改善する。

②乾燥速度0,1-0,4mm2/sec

角膜のレンズによる傷:

①     スマイルマークのSPK:レンズ下涙液くみ上げの結果

②     SEALs:superior epithelial arcuate lesion硬くなって固着するカラコンなどで見られる。

③     リング状SPK:レンズの固着で起き、SEALsと同様の原因。

2、物理的摩擦と炎症反応

①     機械的摩擦、ヤング率(弾力性)で示される。

HEMAの方が柔らかく、シリコンハイドロゲルは固め。低温や含水率低下で硬くなる。目ではリッドワイパーが変化する。

②     炎症:サイトカインつまりIL6、TNFα、MMP9、SPLA-2などが関与する

3、角膜水濡れ性の変化:

 ムチンが関与する。涙液中と角膜表面にある。:これはレクチンで染めると見える。WGA蛍光強度(これはBUTに比例)が半減しいている。

WGA蛍光強度は可逆性で、変化しても半日で戻る。

:コンタクトレンズ装用では古い上皮細胞が落ちないで残るからかもしれない。

:ジクアスでもムコスタでもWGA蛍光強度は改善させられる。

〇レンズの汚れと沈着物

 最近は少ないが、異物感や感染の原因となる。アレルギー原でもある。

 コンベンショナルレンズではよくみられていた。

 各レンズの汚れやすさが違う。イオン性のアキュビューなら蛋白(リゾチーム)が付きやすく、シリコンハイドロゲルには脂肪が付きやすい。

◎コンタクトレンズPC(コンタクトレンズ乳頭結膜炎)、GPC(巨大乳頭結膜炎)

・これを局所型とびまん型に分ける

・レンズの種別を変える。その例示:グループ4を2に替えて、抗アレルギー薬を出す。

まとめ

CLD=contact lens discomfortの 臨床頻度は高い、ソフトコンタクトレンズ装用からの脱落を起こす。

CLDの原因を考えながら、水濡れ性、硬さ、汚れ易さを見てレンズソムリエを目指そう

Categorised in: コンタクトレンズ・眼鏡処方