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2018年8月7日

10056:血中ビタミンD濃度の低下で近視リスクが増加:記事紹介

300px-Myopia血中ビタミンD濃度の低下で近視リスクが増加:記事紹介
公開日:2018/08/07

清澤のコメント:日光に触れると近視が減るという説は最近よく引用されますが、ビタミンDを活性型に変換するのに日光が必要であるというのも良く知られたお話。そこでビタミンEの各フォームの血中濃度と近視の頻度の関係をメタ解析で考えたという事のようです。
メタアナリシス(meta-analysis)とは、複数の研究の結果を統合し、より高い見地から分析すること、またはそのための手法や統計解析のことである。メタ分析、メタ解析とも言う。 ランダム化比較試験(RCT)のメタアナリシスは、根拠に基づく医療において、最も質の高い根拠とされる。

ーー論文の要点ーー
中国・香港中文大学のShu Min Tang氏らは、血中ビタミンD25-ヒドロキシビタミンD25(OH)D)濃度およびビタミンDパスウェイの遺伝子と、近視との関連についてシステマティックレビューとメタ解析を行い、血中25OHDが低濃度の場合は近視のリスク増加と関連することを明らかにした。著者は、近視がビタミンDパスウェイの遺伝子と関連が認められなかったことから、「野外活動の代用としてビタミンDを利用するには遺伝子学上の関連が乏しい」とまとめている。British Journal of Ophthalmology誌オンライン版2018717日号掲載の報告。

研究グループは、MEDLINEおよびEMBASEを用いて、2018129日までに発表された、近視または屈折異常のリスクに関する血中25OHD濃度、血中25OHD3濃度もしくはビタミンDパスウェイの遺伝子を評価した横断研究やコホート研究を検索した。近視群と非近視群間の血中25OHD濃度の標準化平均差(SMD)を算出し、要約オッズ比を用いて血中25OHD濃度とビタミンDパスウェイの遺伝子の遺伝子多型との関連を評価した。

主な結果は以下のとおり。

・メタ解析において、計7件(25,008例)の研究を要約した。

・近視群は、非近視群より血中25OHD濃度が低かった(SMD:-0.27nmol/Lp0.001)。

・すべての解析において、日光に当たったり屋外で過ごしたりした時間で調整後、近視リスクと血中25OHD濃度は反比例の関係を示した(10nmol/L当たりの補正後オッズ比[AOR]0.92p0.0001)。

・しかし、その関係は18歳未満では統計学的に有意ではなかった(同:0.91p0.13)。

・また、その関係は血中25OHD3濃度(主に日光に当たって生成される)においてのみ有意であり(同:0.93p0.00007、血中総25OHD濃度において有意差はなかった(同:0.91p0.15)。

2つの研究から、ビタミンD受容体(VDR)遺伝子において4つの一塩基多型(SNPs)を解析したが、近視との有意な関連はなかった。

(ケアネット)

原著論文はこちら

Tang SM, et al. Br J Ophthalmol. 2018 Jul 17. [Epub ahead of print]

Categorised in: コンタクトレンズ・眼鏡処方