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2019年10月13日

11165:アレジオンLX点眼液0.1%:発売準備中とのこと

アレルギー性結膜炎におけるプロアクティブ点眼の講演会を聞きました。「 抗アレルギー点眼薬の新しい知見 -正しく効果を発揮させるための使い方とは 」

セッション 1:患者調査からわかったアレルギー性結膜炎治療における課題~2019 年 Web 点眼実態調査から~

深川 和己 先生

 はじめに

アレルギー性結膜炎・花粉症患者を対象とした複数のアンケートにおいて、以下のことが示唆されている。

  • 症状の発生率と支障度は相関し、眼のかゆみはいずれにおいても最も高かった。
  • 抗アレルギー点眼薬のかゆみに対する効果として、「まったくかゆみを感じない」か「ほとんどかゆみを感じない」状態を期待していた。
  • 内服薬は 57.4%が用法を遵守していたが、点眼薬や点鼻薬は「ひどいときのみ服用する」患者の割合が高かった。
  • 点眼薬をかゆみ止めとして捉えると、即効性に優れたステロイド点眼薬の処方を希望する患者が多くなる可能性がある。
  • 点眼行動の実態Web 調査結果の紹介 [深川和己 他:アレルギーの臨床.39(10):29-41(2019)
  • 用法遵守群(4%)は用法逸脱群(96%)と比較し、QOL 合計平均スコアが有意に低く、症状がひどい時のかゆみスコアが有意に低かった。
  • 用法逸脱群(96%)において、忘れやすい点眼タイミングは「かゆみがない時」と「昼」が 40%程度と高かった。

○かゆみの有無にかかわらず、抗ヒスタミン点眼薬を用法・用量を守り点眼するよう指導することは、患者さんのかゆみ      の発生を抑え、QOL を向上するのではないかと考えられた。

  • 抗ヒスタミン点眼薬の望ましい使い方とは?
  • かゆみが起きてから、かゆみ止めとして点眼(リアクティブ点眼)するのでは、かゆみの発生を抑えることはできない。 
  • 発症期間中はかゆみの有無にかかわらず、用法を遵守して継続的に点眼すること(プロアクティブ点眼)で、局所  のかゆみの程度を閾値以下に抑えることができれば、患者の QOL が保てる可能性がある。

≪プロアクティブ点眼の有用性を考えるうえで必要な初期療法の考え方≫

  • 初期療法の 3 つのメリット

① 症状の発症を遅らせる、② ピーク時の症状を軽減させる、 ③ ステロイド点眼薬の使用を減少させる

①    Minimal persistent inflammation

本格飛散前の微量抗原への暴露によりサブクリニカルな炎症が起こる

②    Priming effect

発症後のバリア機能の低下や炎症細胞の集積により、抗原に対する閾値の低下が起こる

③    Inverse agonist effect

④    患者さんには「かゆみスイッチ」が減ると説明するとわかりやすい

セッション2:エピナスチン塩酸塩点眼液の有効性と安全性~新しいプロファイル~ 高村 悦子 先生

  1. アレルギー性結膜炎治療の現状
  2. 抗アレルギー点眼薬はアレルギー性結膜炎治療における基礎治療薬であり、発症期には症状の有無にかかわらず     点眼を継続することが重要。
  3. 前段の調査結果から、症状がひどいときを除いては用法(1 日  4  回)通りの点眼が守られていないことが推察された。

◎現状を改善するための方法として、プロアクティブ点眼によりかゆみが気にならない眼をつくることを提唱する。

  • アレジオンLX 点眼液 0.1%(以下ALX)の製品プロファイル
  • 防腐剤を含有しない、1 日 2 回の抗ヒスタミン点眼薬。
  • 高濃度製剤であり、結膜組織中に 0.1%点眼 8 時間後まで結膜組織中にエピナスチンが滞留していたて、非劣性が検証された。[第Ⅲ相 CAC 試験]

多施設共同オープンラベル試験において、ALX8 週間投与は、自覚症状および他覚所見を投与開始時より有意に改善した。[第Ⅲ相長期試験]

  • アレルギー性結膜炎治療の目指す姿
  • かゆみにより目をこする行動は、症状を悪化させさらなるかゆみ発生をもたらす。
  • シンプルな改善策は、かゆくなることを抑えて、かゆみが気にならない眼をつくること。
  • 前段の調査では、かゆみの発生により QOL が有意に低下していた。この背景として 1 日 4 回の点眼液を 1、2 回しか点眼せず、かゆくなり、目をこすることでまたかゆくなる、という悪循環を考える。
  • ALX は H1 受容体との結合親和性が高く、インバースアゴニスト作用があり、初期療法に適している。
  • 発症期間中は、かゆみの有無にかかわらず用法を遵守して継続的に点眼を行い(プロアクティブ点眼)、結膜中 の薬物濃度を維持することが重要である。
  • 1 日  2  回のALX  を、仕事・学校に出る前に、そして帰宅したら点眼する。かゆみが気にならない眼をつくることができる。
  • (2019年10月21日改定)

Categorised in: 結膜炎・花粉症・ものもらい (結膜疾患)