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2018年10月19日

10207:眼科手術後の眼表面治療(帝京大学 准教授 三村達哉 先生)講演の聴講印象録

清澤のコメント:眼科手術後の眼表面治療(帝京大学 准教授 三村達哉 先生)の、ご講演(城北・埼玉眼科病診連携懇話会第一部)の聴講印象録です。TFOTについては提唱者の京都府立医科大の横井先生が作られた参天ビデオライブラリー動画も参考になります。ご参照ください。

ご講演内容の概要◎ドライアイは涙液減少型と蒸発亢進型に分けられる。本日は眼科術後のドライアイに限って論ずる。

ドライアイの診断基準は2006年の物が2016年に改訂された。その結果BUTが5秒以下で、ドライアイの自覚症状が有ればよいと変更されたので、その診断はシンプルになった。

〇涙は10%が正常でも蒸発する。

◎ドライアイの治療では

〇環境を改善、目薬、処方薬、(人口涙液、ヒアルロン酸、ムチン分泌促進剤)、涙点プラグ、ステロイド、涙管閉塞手術などが行われる。

〇オフィスワーカーの70%がドライアイである。

〇ドライアイの点眼目的には①水分、②ムチン分泌(ジクアスは水分補給とムチン補給に働き、ムコスタはムチン補給と抗炎症に効く)③抗炎症の3分類がある。

◎白内障の術後満足は実に術後ドライアイの管理で決まっている。

術後ドライアイを来す要素には①術野関連(ポピドンヨード、乾燥、他)や術後点眼(NSAID)、②切開創がある。

◎ドライアイはエリアブレーク、スポットブレーク、ラインブレーク、ディンプルブレーク、ランダムブレークに分ける。そのいずれかで使う点眼薬も違う。(やや詳しく復習された)

〇白内障術後に起きやすいのは、スポットブレーク(局所にムチンがない)とディンプルブレーク(ライン状だが水濡れ性がない)である。

〇白内障後ドライアイなら水濡れ性が悪いので、ムチン補給が喜ばれる。その特徴は、シルマーが減らず、BUT悪化、結膜扁平上皮スコア上昇、ゴブレットセル減少である。

〇手術時間が長いとゴブレットセルが減る。

〇手術時の光量も術後のゴブレットセル密度や、結膜扁平上皮化に影響する

〇NSAIDに比べてステロイドはゴブレットセルを減らさない

〇術後点眼:抗菌薬は2週でムコスタに替え、ステロイドは持続、NSAIDは長くはなく使用で良かろう。

〇糖尿病患者でも角膜知覚低下、BUT短縮、シルマー低下、扁平上皮化性増加と結膜変化は強い。インプレッションサイトロジーでムコスタ(レバミピド)の有効性が解る。

◎その他、使ってみましたシリーズ、①モーレン潰瘍、②アレルギー性結膜炎、③巨大乳頭結膜炎、④結膜下出血、⑤EKCの斑状残存混濁、⑥眼瞼乳頭腫、⑦不定愁訴ほか

◎TFOTの図を供覧

Categorised in: 結膜炎・花粉症・ものもらい (結膜疾患)