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2018年10月12日

10191:「アレルギーマーチとは」:聴講印象録です

アレルギーマーチ

アレルギーマーチとは「アトピー素因のある人に、アレルギー疾患が次から次へと発症してしまう様子」のこと。年齢と共に、症状が異なる形で現れる。「アレルギーマーチ進展阻止の観点が必要」(座長:高知大学福島敦樹教授)

第72回日本臨床眼科学会 モーニングセミナー4(2018年10月12日7:30-8:30)で「アレルギーマーチとは」松本健治先生(成育医療研究センター、免疫アレルギー・感染研究部)にアレルギーマーチとは:というお話を伺いました。

1、小児10000人の調査を広島でしたら49.8%が何らかのアレルギー疾患だった。一人平均1.6件の疾患を持つっていた。食物アレルギーは年齢的に早くに始まり、結膜炎は遅くに出る。
・アレルギーマーチの始めは乳児湿疹である。
・アレルギー性鼻炎は全体の80%にあり、男に多い。有病率の高い鼻炎は治りにくい。
・アレルギー性鼻炎におけるゲノムワイド分析GWASのマンハッタンプロットでは、自然免疫に関連するIL-33レセプターやTSLPのピークが出て、これが獲得免疫に繋がる。
・皮膚湿疹に抗原が付いてアレルギーを作る。

2、獲得免疫系への関連
・ダニ抗原を回避しても喘息は減らない。
・経口免疫寛容を起こすために、赤ちゃんの時に食べさせる。

3、自然免疫について
・ヘイフィーバー(枯草熱)は兄弟の多い子供に少ない。――兄が風邪を弟に移すのが有効なのか?(兄は効くが、姉の効果はない?)
・農場の子供にはアレルギーが少ない。汚い生物環境が良いのかもしれない。メッセンジャーT3やTh2なども関与する。
・IL-12やIL-4などが必要
・アトピーでは血中IL-33が多い。
・気道上半の炎症が気道深部に到達すると起こるのが喘息。
・皮膚にフィラグリンが無い人はアトピーになる。
・全身保湿剤を使うだけでアトピーは減る。
・TARC療法といって、ステロイドを使うのが今のトレンド
・プロアクティブとリアクティブ
THM4:保湿せよ。ステロイドはプロアクティブに使え。

注:
フィラグリン(Filaggrin)は、表皮の顆粒細胞で産生される塩基性タンパク質の一種で、皮膚のバリア機能に欠かすことのできない角質層を形成するにあたり、ケラチンとともに重要な役割を担っているもの)

TARC(Thymus and activation-regulated chemokine)はTh2というリンパ球を引き寄せる性質をもつ血液中のタンパクで、2008年から採血検査が保険適応となりました。

プロアクティブ治療:アトピー性皮膚炎の外用療法には、症状の出る前から予防的に治療するプロアクティブ治療と、症状が出たときに治療するリアクティブ治療との2種類がある。再発の多いアトピー性皮膚炎の場合、リアクティブ治療ではうまくコントロールしにくいため、現在では、プロアクティブ治療が推奨される。

Categorised in: 結膜炎・花粉症・ものもらい (結膜疾患)