清澤のコメント;この話題は既に取り上げたこともあった気もしましたが、新たなニュースリリースが出たのでしょう。角膜内皮を培養して移植するという話ですね。示された時間系列で見ても、もう夢の段階ではなくて、早い時期に実用化されそうです。通常人の角膜上皮は細胞分裂しないので数が増やせませんが、それを特殊な培養法で増やして、再生医療につかえる製品として販売するという事のようです。最初は全層角膜移植が、最近は一層のシートとしての角膜内皮移植が多く行われているようです。いずれにしても提供眼一つが一回の移植で消費されます。利用できるようになれば、欧米人に多いフックス角膜ジストロフィーや角膜グッタータなどの遺伝も関連する角膜内皮障害全般も対象になりますから、その恩恵を受けられる人は多いことだろうと思います。

--記事引用--
京都府立医大付属病院は31日、角膜が濁って視力が大幅に下がる「水疱(すいほう)性角膜症」の患者の目に、アイバンクから提供を受けて培養した他人の「角膜細胞」を移植する治験を始めると発表した。従来の角膜移植手術に代わる新たな治療法として期待される。早ければ2019年度に再生医療製品として国に承認申請したいという。

水疱性角膜症は、角膜の内側にあり角膜を透明に保つ角膜内皮細胞が、病気やけがで傷つくなどして発症する。国内の推定患者は約1万人だが、この細胞は再生しないため、現在は角膜移植しか治療法がない。

木下茂教授(眼科学)らは、角膜内皮細胞を体外で人工的に増やし、注入して定着させる技術を開発。これまでの臨床研究で、視力の改善を確認した。角膜移植手術は1時間ほどかかるが、細胞の注入は約20分で済み、治療後に乱視になるリスクも減ると期待される。培養することで、1人の角膜提供者から100~200人分に増やせる。

治験は今秋にも同病院で始めるほか、京都大、国立長寿医療研究センター病院でも計画。患者計27人で安全性や視力回復などの効果を調べる。

 

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(西川迅)
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