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2018年2月4日

9678:認定医療法人制度のお話:を聞いて来ました

「改正後の認定医療法人制度と医療法人の相続・事業継承」:ケーヨー総研:児島敏和税理士と宮田大輔コンサルタントのお話を聞いて来ました。


お話の要点は:
現在のままですと、多くの開業医がそうである所の「持分ありの旧医療法人」は現在の理事長兼院長が将来において(疾病その他により)診療を続けられない事態を生じた瞬間に、納税のために運営継続を不可能にする大きな問題に直面することが予想されます。
今日の聴講で、いま話題になっている認定医療法人制度は経過措置医療法人から持ち分無しの医療法人への移行に対して、優遇措置を行うことで移行を促し、医療法人全体の非営利性を高めることを目的とするものである:という事が分かりました。
そして税制上のメリットと非営利性を増すための制約(デメリット)が同時に存在する事を理解して今からの対応を決める必要があることを理解することが出来ました。

--講演の概要--
1、医療法及び医師税制の変遷
1)医師優遇税制時代:戦後の当初開業医は個人事業でした。比較的有利な概算経費が認められていた。
2)平成元年概算経費縮小:同時に医師一人での法人成立が可能となる。
3)法人設立による所得分散メリットで法人設立が加速した。
4)基金拠出型医療法人制度:それまでの出資持分ありの法人は経過措置医療法人となる。
5)認定医療法人制度:経過措置医療法人から持ち分無しの医療法人への移行に対し、優遇措置を行うことで移行を促し、医療法人全体の非営利性を高めることを目的とする。
(清澤注:しかし、その要件のハードルが高くて移行はあまり進まなかった。最近そのハードルが下げられたが、まだ申請数は多くはない。)

2、新認定医療法人制度
継承に当たって、経営権は永代使用でき、相続税の負担がなく継承しやすいのが特徴とされる。

(清澤注:この制度に依らないと、現在ある多くの医療機関では医療法人の代替わりに伴い、実際には売却不能であって診療などに使用中の医院の資産に対しても遺族への相続税または(医療法人への)贈与税が生じてしまい、診療所の存続が不可能である。そうなれば、職員は失職して路頭に迷い、患者も継続的医療を失うことになる。)

3、医療・介護サービスの提供改革後の姿
厚労省サイドからは、『入院医療、外来医療、介護』を組み合わせた「地域包括ケアシステムの整備」が謳われていますが、実際に実現する将来の姿が、現在の自分の医療法人にどう反映されるか?はよくわからない。

4、持分あり医療法人の「持分」の留意点

1)医療法人で複数の社員が持ち分を持つ場合、ある社員が「退社」を申し出た場合(や死亡した場合)には、残された医療法人は持ち分払い戻し請求権により現金で(時価純資産に基づく)持ち分を支弁しなくてはならないリスクを持つ。そのような可処分な資産を医療法人は持ってはいない。
(注:実際には兄弟が袂を分かつとか、医師夫婦の離婚などでは重大なリスクを負うことになる。)

2)医療法人は財産的価値があるので(実際には処分ができないにもかかわらず)「相続税」の課税対象となる。

「相続税課税」課税と「払戻請求」は経営上のリスクである。

5、持分なし医療法人(認定医療法人)への移行促進策
厚生省は認定医療法人の認定期間を3年延長(平成29年10月から平成32年9月)し、税制上の特例措置も延長を企図している。
施行規則改正案が提示されていて、認定医療法人への運営方法5項目と事業状況3項目がしめされている。(注1)

6、新認定医療法人制度の活用 これ以下の具体的な説明には本日の講演は至らず。

注1)新制度で追加された8項目は短くまとめられていて、当日の配布資料にあります。
(医療法施行規則改正案による改正後の付則第57条の2)その内容は
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000181374.pdf
で長大ですが原本を見ることが出来ます。

Categorised in: 清澤眼科医院通信