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2019年2月28日

10506:光がにじみ街灯が二重に見える…こんな人は白内障に注意

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(日刊ゲンダイ 連載第3弾です)2019年02月28日

40歳を過ぎると、多くの人に白内障症状が見られるようになります。白内障はピントを合わせるレンズに当たる水晶体が濁る病気です。水晶体は目の中に細い多数の糸(水晶体小体)で吊り下げられています。このレンズの中は、クリスタリンというタンパク質で満たされており、若い時にはほとんど混濁がありません。

ところが、水晶体の細胞内の水を細胞外に出すポンプ作用が衰えてくると、水晶体は変性し、透明性を保てなくなります。

最初は何となくピントがぼけた感じがします。光の乱反射が起きて街灯がにじみ、二重三重に見えたりします。視力がゆっくりと低下していき、メガネをかけるなどして目を矯正しても、十分な視力が出なくなります。

水晶体の寿命には個人差がありますが、一般的には60~70年程度です。人生100年時代の今、白内障は誰でもかかる目の病気といえます。放っておくと失明状態になり、行動が制限されることから、認知症症状を来すこともあります。
検査はまず矯正視力を測ります。視力が出なければ白内障の疑いがあります。次に、瞳孔をミドリンP点眼薬で開いて眼底検査と細隙灯顕微鏡検査を行います。普通の加齢性白内障だと水晶体の周りの方から中心に向かう白い混濁がはっきりと見られます。糖尿病性白内障ではレンズの後ろの膜あたりに混濁が見えます。近視の強い患者さんであれば、水晶体の中央を占める水晶体核が茶色に変色して曇りを示します。

白内障に対して、最初は「カタリン(R)」「カリーユニ(R)」などの点眼薬が処方されます。白内障進行予防には、果物などビタミンCを多く含む食品も薦められています。

ただし、白内障が進み視力低下が強くなれば、手術ということになります。現在の手術では、角膜の周辺部に2ミリ程度の小さな切開創を作り、水晶体嚢の前面に円形の窓を作ります。超音波乳化吸引術という方法で混濁した水晶体を吸い取って、その後にアクリルなどで作られた人工水晶体を挿入します。
手術は入院または外来で行われ、通常は30分以内で終わります。最近は、遠近両用や乱視矯正機能用の人工水晶体なども先進医療として使うことができます。先進医療特約のついた生命保険に加入している方は、保険会社と医師にご相談ください。最近では先進医療特約として高付加価値の人工水晶体の移植を除外する保険会社も出てきていると聞いています。

ちなみに、人によっては白内障以外に緑内障や網膜剥離などを合併し、手術が難しいケースもあります。「誰でもいずれ行う簡単な手術」などと思わず、眼科専門医によく相談することが大切です。 (つづく)

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