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2019年1月11日

10385:10381:大塚オフサルミックサージェリー ビデオライブ聴講印象記

201901110828

 大塚製薬の各支店に眼科医が集まり、中央のスタジオから全国に放映される各3演者の25分程度のビデオ供覧を含む講演を聞くという趣向での会でした。神田の会場には、手術を多数行っているような先生方をはじめ多くの医師が参集されていました。モデレータは木下茂先生(京都府立医科大)

講演目次

1)白内障  柴琢也(慈恵医大):

2)緑内障手術 庄司信行 (北里大):MIGS

3)網膜硝子体手術 平形明人(杏林大)

以下各講演要旨印象記です

1)白内障  柴琢也(慈恵医大):角膜などに混濁がある症例での白内障手術のコツをお話になりました。スリット照明や、特に経毛様体部から道具を差し込んでの照明が有用だそうです。CCCでは、前嚢を混濁部の中では持ち直さぬこと。フェイコは角膜透明部分で行うことなどもお話になりました。最近は日本人には少ないとされていた角膜グッタータ(角膜滴状変性)もよく見られるようで、そのような例では内皮に要注意とお答えになっていました。

2)緑内障手術 庄司信行 (北里大):MIGS(ミニマル インベイシブ グラウコーマ サージェリー)のお話でした。部品を留置しない手術と、留置する手術が有ります。留置しない手術の代表的な物がトラベクトームで、灌流、吸引、切除、それにフットプレートが一体となってそれぞれの働きをします。この方法では術中の出血も除去でき、広く線維柱体も切除できます。フットプレートをシュレム管に挿入し、手前から挟み込んで切るイメージとのこと。手術ではヒルのサージカルゴニオプリズム、スワンヤコブプリズム、モリゴニオトミーレンズなども光学的に用います。その有効性などは多数の自験例の生存率曲線を用いて示され、再手術をするのが必要な例では、術後経過観察中に眼圧が上がったら早めに別の手術を追加施行するのが良かろうとのことです。

ミクロアイステントが現在使える器具を眼内に残す術式です。初回の挿入成功率は60%と言われるが、もう少し良い印象だそうです。15-16mmHgを目指す例で1-2割眼圧を下げます。重篤な合併症なし。レクトミーへの影響なし。これも術後経過での眼圧再上昇例では早めに再手術をとのこと。年齢や病気が症例選択に影響します、最後に病期別のMIGS適応を表にして提示されました。

3)網膜硝子体手術 平形明人(杏林大)

 平形先生は強度近視に見られ、網膜解離や黄斑円孔網膜剥離の原因となる網膜上の膜(myoopic traction maculopathy: MTM)を硝子体手術で取り除くという手術の解説を無さいました。平形先生によると、この膜は病的な後部硝子体膜であって内境界膜ではなく、これが硝子体画網膜に牽引をかけており、これを取り除くことで網膜の復位が期待できるという事です。その膜は視認が難しくICGなどで染めることが必要です。

RS(レチノスキシス)タイプ、FD(フォベアルデタッチ)タイプ、MH(マクラホール)タイプに分けられます。

2000年頃から硝子体手術が施行されるようになっていますが、ガスタンポナーデ無しでも術後に網膜はゆっくりと復位するそうです。時には、眼軸を短くする強膜短縮の併用も行われます。東京医科歯科大島田先生や、千葉大の馬場先生等、過去に一緒に仕事をしたことのある先生方の最近のお仕事も加えて紹介されていました。

 お話は、一つ一つの言葉を丁寧に選んで説明されている印象で、全てはわからぬなりに納得できるものでした。自分では行う事のない手術ですが、この疾患がまだ標準術式が確立されたとは言わぬまでも、今どのように扱われようとしているのかが聞き取れ大変参考になりました。

 将来の眼科医会のビデオライブラリーの対象にもよいかもと思いつつ帰宅しました。

Categorised in: 白内障