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2016年2月6日

7442;白内障の話(金沢医科大学 佐々木洋教授)を聞きました

白内障の話(金沢医科大学 佐々木洋教授)を聞きました
無題
白内障の話(金沢医科大学 佐々木洋教授)を聞きました。以下が聴講記です。

1、眼内で光が散乱する要素で、光のコントラストを悪化させるものには次の3つがある、
1)前方散乱;眼の奥に向かって散乱する
2)後方散乱:20代は125、70代は476と老人は大きい、
3)高次収差:高次収差は視力の低下が同程度になる屈折値のずれに換算できる。

同じ矯正視力1,0が見えていてもクリアではないというケースがある。問題は視力ばかりではない。
年齢とともにコントラストは低下する。だから期待できる視機能が違う。

2、白内障の分類
1)皮質白内障
2)核白内障
3)後嚢下 ここまでは良く知られたものだが、
4)レトロドット、34%にある。(核深部でリン酸カルシウムなどの沈着である。)
5)ウォータークレフト35%にある。(Ý字縫合辺りにできる水の溜まり。濁ってない白内障といえる)

白内障では、単眼で物がダブって見える。
例えば、交通信号がダブる、月がダブる(散瞳で更に高次収差は大きくなる)
また、水晶体のウォータークレフトが目の高次収差をます。
果たしてこの人には何があるか?を考えよ。

暗い所で見えないというケースなら、皮質白内障と核白内障、更に後嚢下白内障を考える。
眩しいなら;コントラストも悪いはず。レトロドットの例で、前方散乱が多いという事。:NUC(核),PSC(後嚢下),RD(レトロドット),淡い後嚢下などを疑う。
近視化するのは、核近視か、レトロドットである。
眼軸長によって、皮質の透明度は違う、近視では高い。

3、手術適応の決定が大事である

最近は年齢をも手術適応に加えて考えるようにしている。
60代なら20%、80代なら73%が白内障手術の適応になる。
高齢者では加齢に伴いコントラスト感度が下がる。

4、白内障のリスク要因
紫外線被ばくで皮質白内障は増える。
日本人には皮質白内障が多い、
ハート工学が作っているメニィーナという遮光眼鏡がある。
UVカットのサングラスが良かろう。
注意点は、レンズの色が濃いと光量が減って却って散瞳してしまうので紫外線被ばくが多い場合が増えること。
○調光レンズ
掘りの浅い日本人は西洋人の倍くらいの被ばくをする。
禁煙も有効、糖尿病も関連し、適量のワインは白内障の進行に抑制的に働き良い。マルチビタミンも良いだろう。
ピレノキシンの有効性は演者らのポーランドでのデータで証明された。データ解析は日本国内で行った。

質疑応答:不定愁訴はどうか?術前の評価で、術後不適応は予測できるか?
回答:従前の裸眼視力はどうか?矯正視力ではなく、眼鏡の有無など、どのような生活をしていたかの把握が大切であり、術前に眼鏡を使ってなかった人に対して術後の眼鏡を必要とするような手術計画をしてはいけない。

清澤のコメント:ヘルシーサイトコンソーシアムで長年お付き合いいただいた佐々木先生の御講演なので、聞いて来ました。昔からの白内障に関するご研究が一層進んでいるのがよくわかりました。白内障の手術適応が矯正視力低下だけではないという点が斬新でした。

Categorised in: 白内障