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2021年1月17日

12580:難治性の眼瞼けいれんに対する淡蒼球刺激:論文紹介

顔面けいれんに対する手術として定位脳手術というものがあります。オーストラリアの眼瞼痙攣の解説記事から辿ってゆきましたら2016年のこの論文に行き着きましたので採録しておきます。非常に重症の症例ではその深部脳刺激手術の施行を考えられなくはないと思いますし、2018年3月に、これ以外にもカリフォルニアや東京都内の大学からの報告も見たことがあります(本文の末尾参照)が、まだ標準的に認められた方法という訳ではありませんので、清澤はその検討は慎重にされるのが良いかと思います。むしろ手術としては眼輪筋切除手術の方が普通に行われます。

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医学的に難治性の眼瞼けいれんに対する淡蒼球刺激

山田和美、篠島直樹、浜崎正、倉津淳一  著者の所属 (熊本大学)

概要; 淡蒼球(GPi)の脳深部刺激療法(DBS)は、全身性の分節性頭蓋顔面ジストニアを改善するための確立された手順です。しかし、限局性頭蓋顔面ジストニアとしての眼瞼けいれんに対するDBSの適用性に取り組んだ研究はありません。 52歳の男性が医学的に難治性の不随意の眼の閉鎖を発症しました。異常な動きはまぶただけで観察されたので、彼はメイジ症候群ではなく、限局性頭蓋顔面ジストニアとしての眼瞼けいれんと診断されました。彼は両側GPi-DBSの全身麻酔下で定位手術を受けました。継続的なGPi刺激は、眼瞼けいれんをほぼ完全に消失させました。手術から15か月後、バーク-ファーン-マースデンジストニア評価尺度(= 8ポイント)での彼の術前スコアは1に減少しました(87.5%の改善)。本研究は、局所性ジストニアとして現れる眼瞼けいれんの治療に対するGPi-DBSの適用可能性を示しています。眼瞼けいれんおよび他の限局性頭蓋顔面ジストニアに対するDBSの効果を確認するには、蓄積された症例シリーズを用いたさらなる研究が必要です。

http://dx.doi.org/10.1136/bcr-2015-214241

Categorised in: 眼瞼痙攣