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2020年4月2日

11713:眼瞼痙攣友の会からの質問とお答え(友の会総会が延期になったため:本日公開します

清澤のコメント:顔面・片側眼瞼痙攣友の会の会員の皆様、お元気ですか?「眼瞼痙攣友の会会員からの質問とお答え」をここにも掲示します。(友の会総会が延期になったため:本日公開します)ご参考になさってください。会の役員の黒沢さんによると、会報は来週発送されるそうです。

★清澤源弘先生のコメント及びアドバイス  

先日週刊朝日の記者が、面会を求めてきてくれて、今日皆さんのお手元に渡ったかと思うのですが、若倉先生と荒川和子看護師とが最初にインタビューを受けて眼瞼痙攣のことに絡む話をかなり詳しく書いています。

その話のもとは若倉先生が本を出された内容で目と脳の問題の本です。

ついては、神経眼科の立場でその他のことを話してくれというので、一時的に視力が下がって戻った一過性黒内障という話とか、眼球運動の神経が麻痺してうまく見えないとか、モノが二重に見える複視は、実は脳梗塞がひっかかっていることがあるんですよという話をしました。それが今週の週刊朝日に出たよといって記者の長谷川さんが私に送ってくれたので、今日のお土産としては、詳しく話しています。若倉先生は眼球使用困難症と眼瞼痙攣の話を詳しくしていらっしゃいました。それから、交番磁界の話を聞かれました。私自身、交番磁界はあまり詳しくないのですが、そこで話をしましたのが、新しい薬とか新しい治療法とか開発しようとしたときに非常に管理が厳しくなっていまして、昔ならいいことを考えたら「やってご覧よ」となったのですが、自分の教授とか教えられて育ってきたのですが、今は新しいことをやると患者さんに迷惑がかかることがあるかもしれないので、絶対安全な方法で勉強して、安全な実験をやりなさいというようになってきています。新しい薬や、新しい機械の開発は非常に難しくなってきていますという話をしました。

後は、漢方なら、抑肝散(よくかんさん)があります。アーテン、リボトリールなどもありますが、リボトリールとか西洋系の薬はあまり沢山使わないようにという話をさせてもらっています。

(書記:梶浦 真)

例会への質問

春の例会は中止になりましたが、この時の会のためにお寄せいただいた質問について清澤眼科医院院長の清澤源弘先生にお答えを頂きましたので掲載いたします。先生方の講演を伺うことができないことはとても残念ですが、早い新型肺炎の終息を願います。  編集委員

〈ボトックスについて〉

Q:前回ボトックス注射が痛いと相談しエムラクリームという薬があると教えていただいた。いくつかの病院でボトックス注射を受け痛い旨伝えたがエムラクリームのことを聞いたことがなかった。取り扱い病院が限られるのか?病院でエムラクリームが欲しいといえば処方してもらえるのか?

A:麻酔剤のゼリーのようなものですが、比較的高価です。効くまでにかかる時間も長いので、誰にでも使うのはむつかしいです。さらに、その請求は保険では通りません。診療所で購入して無料で使うしかありません。

Q:ボトックス始めて10数年60回程度。現在のところ体調にに変化はないが、長期間多数回からみて、副作用又はどこか障害発生とかのデータあるか?現在77歳、命の限りボトックス継続と思うが。

A:基本的にボトックスの長期的な障害は知られてはいないとお答えしてよいと思います。

Q:ボトックス始めて8年、この何年かボトックス後左目が痛くなったり、しみたりごろごろしたりする。主治医に訴えると「マニュアル通りに打っている」どこも異常はないということ。でも痛み等は続いている。そんなものなのか?

A:この質問に対する的確な答えは思い当たりません。ドライアイがあれば、眼痛の原因になるかもしれませんので、点眼や涙点プラグ使用を考えることもあります。

Q:ボトックスして初めのころよりどんどん良くなっていく例もあるか?

A:ボトックスによってよくなるのではなく、いつの間にかボトックスを打つまでもない状態に改善する例はあります。

Q:若倉先生の後進の医師は育っているのか?ボトックス技術はある意味アートであると思う。以前別の病院でボトックスを受けていたが全く効かなかった。

A:ボトックス投与をアートとご理解いただけていることに感謝いたします。井上眼科病院本院では山上先生も眼瞼痙攣に力を入れた診療をしてくださっていますし、ボトックスの注射をする係の医師も育てていると理解しています。

Q:2年前に眼瞼けいれんの診断を経て、今2か月おきに今まで4回注射をしてきた。1回目の時は1か月位効果があったが、それ以降余り効き目が感じられない。今78歳。高齢ということでこのような結果になるのか?

A:1度目では症状が非常に重いところで注射しています。2度目以降は最悪ではない状態での注射なので効いた感じは少ないと訴えるのではないかと、一般的にいわれています。

Q:眼科の先生と神経科の先生とボトックス注射の打ち方は違いますか?ボトックス製造会社は何社ありますか?

A:神経内科と眼科の違いではないのですが、眼科医ならドライアイや瞼の動きを考えながら打てるというメリットをアピールします。首や体幹に*スパスムがある患者さんは神経内科に任すこともあります。なお、眼瞼けいれんに使用できる薬を取り扱いしている会社は一社のみです。

 注⋆攣縮。血管や筋肉が強制的に収縮する。 

Q:眼瞼けいれん。井上眼科の先生に重いほうだといわれた。同じ病気でもどのくらいの違いがあるのか?(軽い人と比較した場合)現在3か月に1回ボトックスを受けている。注射していればこれ以上悪くならないか?

A:病気の増悪や改善はボトックス投与とは無関係で、その時々のスパスム症状を数か月間止めるだけの効果があるのがボトックスと考えます。軽いから長く効くわけではなく、重いから短くしか効かないわけでもないと考えます。

Q:ボトックスをずっと続けているうち知らぬ間に打たなくても良くなって治った人はいるか?PCなどまぶしく、瞼が痛くなったりするが使わない方が良くなりやすいか?

A:しばらくボトックスを打ってなくて2年もしてからボトックスを打ちに来る人は時々います。聞くと、症状は再発していたのだが、諸般の事情で再来ができなかったと言われることが多いです。眼を使うことで症状が悪化するとは考えてはいません。

Q:妊活中、妊娠中に再発しないか不安。再発を遅くするためにできる予防策や気を付けることがあれば知りたい。今まで妊娠中に注射を打った事例はあるのか?注射による影響がどの程度あるのか知りたい。

A:それどころではなくなるからかもしれないが、妊娠では不思議と痙攣は軽くなる例が多いようです。薬剤として妊娠中はボトックスを使わないことになってますが、胎児に悪い影響を与えたという報告は知りません。

〈薬に関する質問〉

Q:眼瞼けいれんには漢方薬「抑肝散加陳皮半夏」が効果ありと会報で知ったが服用期間はどの程度が良いのか?以前せんじ薬の3か月連続服用で胃炎になったことがある。

A:この薬が使えて、しかも患者さんが飲み続けたいと言ってくれれば、私はいつまででも出します。漢方薬といっても単一ではないので、ご質問の方の以前の胃炎は投与を控える参考にはしませんが、本人が希望しないなら無理に飲ませるほどの必要はないでしょう。

Q:眼瞼けいれんにサプリは効くか?サプリは病院で処方してもらっている。

A:私は眼瞼痙攣に特にサプリは処方していません。

Q:ボトックス注射をした後、二,三日痙攣ぴくぴくチクチクが収まるときもあるが眼は相変わらずショボショボ涙目ドライアイ、なぜこうなるのか?一生涯こんな状態が続くかと思うとつらくなる。安定することをいつも願っているが令和元年12年3月から漢方薬ツムラの抑肝散を飲み始めた。どのくらいの期間飲めば効果が出るのか?

A:しょぼしょぼがつらいなら、涙のメニスカス、シルマーテストなどを参考にして、ドライアイの改善のために涙点プラグを勧めることがあります。抑(よく)肝散(かんさん)加陳皮半(かちんぴはん)夏(げ)(よっかんさんかちんぴはんげ)は、いつまでという事はなく続けます。

Q:若倉先生、30年前から眼瞼けいれんのためベンゾ系のリボトリールを服用。また眠剤としてマイスリー10㎎を20年近く続けている。断薬すべきか?

A:重症の人にはリボトリールを乗せることもあります。リボトリールは短期的には明らかに効きますが、薬剤依存を起こしやすいので最小限にするのが無難でしょう。自分の意志でベンゾ系薬剤を自分で勝手に中止することはとても危険です。

Q:今回ベンゾジアゼピン系の薬を使っている。薬害が本当に心配だが、使わずにはいられないので使用中、量と使うタイミングを確認したい。今増やしたい状況。「現在の1日量、朝7:00アーテン1/2、リボトリール1/2、昼11:30アーテン1/2、リボトリール1/2

A:この程度の量で、眼瞼痙攣がコントロールできる間は、少ないに越したことはないので許容範囲と考える。あくまでも治療薬ではなく、対症薬としてお使いください。

Q:眼瞼けいれんと腹部のけいれんがあり、リボトリール(ベンゾジアゼピン系)を10年以上服用(朝2錠、夜1錠)。デメリット、副作用も聞いている。これに代わる薬はないか?

A:この量は私の感覚では多すぎると感じます。西洋薬では代替薬といえるものはありません。

Q:眼瞼けいれん。BTXはしていない。ムコスタをたまに使用。若倉先生にドライアイ用と言えども年齢が高いと目の潤いを流れ落とすと聞いたことがある。使い続けて大丈夫か?

A:眼瞼痙攣の多くはドライアイがあり、摩擦を減らすムコスタは併用で使用するとよいでしょう。

Q:薬害による眼瞼けいれんで治療している方がまわりでも増えつつある。話を聞くと主治医が薬を変えてくれないという。(地方では他の病院へ変わるリスクが大きすぎる)私は眼科と精神科の先生の連携がうまく取れ薬を変えてもらい今は症状が落ち着いている。主治医に眼科での話をしても薬を変えてくれない場合どのような方法があるか教えてほしい。

A:状況を眼科医が紹介状で精神科医に伝えて薬の調整をお願いするのが穏当でよいと思うのだが、差し出がましいと思われることは多いですから、内科医への手紙は極力マイルドな書き方にします。

Q:目薬について。ジクアス点眼液3%、ヒアルロン酸点眼液0・1%、ムコスタ点眼液VD2%この3種を使用しているがあまり効果がない。この他のお勧めの目薬を知りたい。4か月に1度ボトックスを受けている。

A:これらの点眼で足りないならば、涙点プラグの併用を考えてもらう手はあるかもしれません。

Q:サプリメントのGABA(ギャバ(200g))を1日1錠服用しているが眼瞼けいれん(特に感覚過敏型)には服用しない方が良いか?

A:この質問にはお答えを控えます。使うことを勧める根拠もないですが、控える根拠もありませんので、サプリメントでのGABAギャバ)はこの病気の原因としてのGABA(ギャバ)受容体とは無関係です。

〈手術に関する質問〉

Q:眼瞼けいれんの診断を受けて約8年、ボトックス約4か月に1回。最近右目が小さくなっている(瞼が下がっている)眼瞼けいれん以外に下垂があるのか?それなら手術をした方が良いか?(治るか?)片方の目だけに症状が出ることがあるのか?

A:老人性の眼瞼下垂が出てきたのかもしれません。それであれば、眼瞼下垂手術の適応があるかもしれません。眼科医にご相談ください。

Q:ボトックスを受けている眼科で右目に眼瞼下垂の症状が出てきているのでもう少しつらくなったら下垂の手術を受けた方が良いと言われた。ただ眼瞼けいれんのある人は下垂の手術をしても良くなった感覚がないかもしれないといわれているがどうなのか?BTX注射は2010年2月から。

A:眼瞼痙攣の患者の眼瞼下垂手術に慣れた眼科医が行うならばそれも可能と思います。上げすぎは苦しくなるから、美容外科系医師での下垂手術には向かわないでください。

Q:眼瞼けいれん。4か月に1度ボトックス治療中。テープも使用してみて改善が芳しく無いようなら瞼の手術を考えている。筋肉を短く切ることの利点と難点を知りたい。

A:まず皮膚弛緩なら皮膚だけを切ってもらう。下垂をあげるなら挙筋短縮術だが、上げすぎると目が乾いて苦しいので下垂手術は最小にしてもらってください。

Q:ボトックス注射後1か月ほど目の調子があまりよくない。また、ボトックス治療していて白内障の手術をしても悪い影響はないか?

A:白内障手術は眼瞼痙攣があっても支障はないでしょう。ボトックスを打っている医師と白内障術者の連携を重視します。

Q:眼瞼けいれんで眼瞼下垂のオペを積極的に受けるのは多少見やすくなる?良いかどうか?

A:眼の渇きが強まるので、最小限にされることを勧めの上、自分がすでに知っている瞼に詳しい形成外科か、あるいは下垂手術の得意な眼科医を選んで紹介状を作ります。

〈その他の質問〉

Q:娘がワイパックスを1年半服用し眼瞼けいれんの入口と診断され、毎日毎日「目が痛い」「目が開かない」と言って日常生活がままならない状態で困っている。どうアドバイスしたらいいか教えてほしい。

A:精神科の患者さんでしょうから、まず、精神科医と眼科医の密接な連絡が必要です。

Q:障碍者手帳かそれに準ずる手帳を交付していただけないか?特に災害時等で非難する場合、他の障碍者同様に避難場所を選択させていただきたい。常に下を向いて歩いているので、特にトイレ等に行く場合分かりにくいし人にぶつかったりするから。

A:おっしゃることはごもっとのですが、身体障碍者への指定は今の法律では期待できません。個別に診断書を作って、持っていていただけば、避難所での便宜などは多少期待できるかもしれません。

Q:目の周りの筋力が衰えてきている。簡単な体操やマッサージで鍛えることはできないか?痙攣緩和に役立つのではないか?

A:残念ながらその知識はありません。入浴時に温タオルで5分ほど温めて、ティーツリーアイシャンプーでマイボーム腺の通りをよくするマッサージをするなどは試せるかもしれません。

Q:愛知県豊橋市在住。近くに専門の先生がいたら教えてほしい。

A:受診された方に対して、紹介状を個別に書くことはしますが、公開の場で個別の医師の名をあげることは控えます。

Q:若倉先生にお聞きしたところ、目が疲れるということは脳が疲弊しているということで脳を休ませた方が良いとのこと。脳を休ませるために良いこと悪いこと教えてください。また飲酒は?暗いところでのテレビは?明るすぎるのもいけない?

A:これは一般的な指導であり、何とも言えません。飲酒は控えめに。暗いところでのテレビを特に眼瞼痙攣の方に禁ずる必要はなし。明るすぎは、羞明?の原因となるので、控えていただき、場合によっては遮光眼鏡を処方します。

Q:声が出にくくなり日常生活に支障をきたしている。耳鼻科を受診したが問題はないとのこと。ジストニアが原因ではないかと思われるが何かよい方法があったら教えてほしい。

A:眼瞼痙攣に関連して声帯の痙攣というものがあるようです。一般の耳鼻科でなく、ボトックスで声帯痙攣の治療をしている耳鼻科医を探してみては?他の医師名をここでは出せないのですが、来院されれば、紹介は可能です。

Q:眼球使用困難症関連論文、学会発表、メディア発信等予定があったら教えてほしい。他、調査研究の動きなど。

A:若倉先生が原著論文を投稿されましたが、世相から見て時期尚早ということかアクセプトは拒否されたと聞きました。いずこかには近々発表になるでしょう。研究費も出て、おいおい研究も進みそうです。

Q:ボトックスの効力が小さくなっている。次の対策は、今どのように開発が進んでいるのか?左目がすっかり閉じてしまって大変困っている。開発促進を是非お願いします。

A:①重症の片側顔面痙攣でしょうか?それならば、微小血管による顔面神経への圧迫を解除する手術があり得ます。②眼瞼痙攣が強いなら最終手段として、それに慣れた医師に眼輪筋切除手術を考えて紹介する場合もあります。いずれにしても自分で診察していない患者さんだと、医師名をここで上げることはできません。

Categorised in: 眼瞼痙攣