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2019年10月10日

11156:11156:和漢診療学;新しい漢方:寺澤捷年;書籍紹介

寺澤先生のモーニングセミナーを拝聴した。その内容から寺澤先生推薦の4処方をモーニングセミナーのスポンサーで司会を担当された竹田真先生にメールでうかがった。

◎寺澤先生のモーニングセミナーの内容から寺澤先生推薦の4処方を挙げる。

 ① ドライアイに人参養栄湯 (ツムラ人参養栄湯(ツムラニンジンヨウエイトウ 製品番号:108)

 ② 原因不明の眼痛に当帰四逆加呉茱萸生姜湯 (ツムラ当帰四逆加呉茱萸生姜湯(ツムラトウキシギャクカゴシュユショウキョウトウ、製品番号:038)

 ③ 結膜下出血に桂枝茯苓丸(ツムラ漢方桂枝茯苓丸料エキス顆粒A

ケイシブクリョウガン 製品番号:025)

 ④ 網膜光凝固前日からの柴苓湯内服(ツムラ柴苓湯エキス顆粒 製品番号:114)

以上を投与する。

◎エキス剤で7.5g/日(分3)。これらの処方は上記病気に先ず使ってみて良いと考えられるものだが、5割有効であれば良しとする(竹田先生からの助言です)。

(注:これは先日の寺澤先生のご講演の要旨を竹田誠先生にうかがったものです。偏に各医師の判断でお試になる方への参考資料です。皆様にすぐお勧めできるわけではありません。私もこの中から応用できるものがあれば試してみたいと考え始めました。 当帰四逆加呉茱萸生姜湯038 あたりからだろうか?)

アマゾンに掲載された 紹介する上記書籍の書評から抜粋:

Einstein5つ星のうち5.0漢方医学と西洋医学の枠組みを超えた新たな「知の創造」へと導く指南書。2016年1月4日

本書は漢方医学の叡智を活用して西洋医学や東洋医学の枠組みを超えた新たな「知の創造」へと導くための指南書である。和漢診療学とは「知の創造」を目指した日本独自の学問であり、西洋医学と漢方医学の単なる統合ではないことが本書を読むとわかるであろう。西洋医学は自然科学の方法論を取り入れ、人体の細部に切り込む還元主義により飛躍的な進歩をとげてきた。その根底思想は、現在認められている理論や仮説が将来、新しいものに置き換えられる可能性を認めるところにある。著者は医学部の学生時代から漢方医学を学ぶ機会に恵まれ、既に19歳の時に東西医学の統合医療というものを志したが、漢方医学の学習が進むにつれ、漢方医学は「何故そうなるのか?」という疑問を解決する姿勢も方法論も持たないことに気づく。「これまでの漢方は言葉を言葉で説明してわかったつもりになっていた」と鋭い指摘をされている。そして、25歳頃に、東洋医学と西洋医学の間に立ちはばかる壁をどうにかして突破できないものかと考え始めたのである。
「細分化(分解)」「普遍性」「論理性(デジタル思考)」に視点を置く西洋医学と「全体性」「個性」「暗黙知(ことばにしてあらわすことができない知)」に視点を置く漢方医学であるが、このいわば相反する二つの方向性を持つものを弁証法でいう止揚するのが和漢診療学であると述べている。----“漢方医学の病態のとらえかた”に関する第三章の以下の記述に著者が言いたいことが要約されている。
「ここで私が言いたいことは、今現在私たちが常識としていることがらも、あと100年も経てば、あの当時は何もわかっていなかったと評される宿命を持っているということである。しかし、一歩一歩の汗と涙を流す研究が積み重なっていま現在がある。私が知の創造を和漢診療学に求めることの評価は、後世の人々によってなされるのである。」と。常に新たな可能性を考え続けるという自然科学の本質を見事に捉えた表現である。
ーーーー江戸幕府が開かれて100年後に吉益東洞という漢方医が現れて、言葉を言葉で説明してわかったつもりになってはいけないと考えた。そして、それまでの陰陽五行論など既成概念をすべてキャンセルし、もっと事実に即した効果のある治療法はないかと、感染症の初期から病状を陰陽五行論によらずに、ありのままに記述している「傷寒論」に回帰しようという漢方医学のルネッサンス運動を起こしたのである。このことが、その後のオランダ医学の移入を容易にする体制を築いたと著者は指摘する。1805年に吉益東洞の孫弟子にあたる華岡青洲が世界で初めて全身麻酔による乳癌の手術に成功したのも頷ける。このような歴史観を持てたからこそ、我が国の漢方医学の未来を構築する和漢診療学が誕生したことが容易に推測できる。ーーー
 著者はーーー「いかにして」と問うことにより、人間の生きる仕組みや自然の成り立ちを解明するための一つの手段として発展してきた科学(Science)を重視する一方で、人間存在や自然のありようを「なぜか」と考える哲学者としての立場も忘れてはいけないと警告している。----一般市民への「知の創造」や「漢方医学」に関する啓蒙書として、また、これから漢方医学を学ぶ若手医師への指南書として、最初に読むべき本と考える。

Categorised in: 眼瞼痙攣