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2019年8月29日

11029:眼瞼痙攣患者に自動ブレーキは福音か?

清澤のコメント:最近、両眼の典型的な眼瞼痙攣を治療中の患者さんに「運転中の追突の恐れは怖くないか?」と聞いたところ、意外にも「自動ブレーキがあるから大丈夫です。」との返事を聞くことが有った。私の愛車は古い国産車なので、自動ブレーキの作動を経験したことはない。したがって、とても意外な返事であった。さて、最近のウォール・ストリート・ジャーナルに、自動ブレーキの搭載急増、ドライバーの苦情も急増という記事が出ている。眼瞼痙攣の患者さんとそのご家族、そして一般の方々にもその利害をお考えいただきたい。殊に、公共交通の不便な地域に在住で有るなど、余儀なく運転を続けている眼瞼痙攣罹患者の方々には、自分の運転する車両の前車への追突ばかりではなく、急な自動ブレーキの作動によって後続車に自車が追突されて、運転者及び同乗者が負傷する危険についても考慮の上、十分な安全策を確保されることを期待したい。

 ―――記事の要点引用――――

自動ブレーキの搭載急増、ドライバーの苦情も急増

衝突の危険がなくても急停止する怖さ

米交通安全当局は日産の北米主力SUV「ローグ」の自動ブレーキ機能を調査している By Ben Foldy 2019 年 8 月 28 日 14:11 JST

 自動緊急ブレーキシステムは、自動車の安全機能の1つと宣伝されている。しかし必ずしも狙い通りには機能せず、時には衝突の危険がなくても作動することがあるとドライバーらは話す。

 米規制当局にはここ数年、この種のブレーキに不具合が起きたり、正しく機能しなかったりする事例が何百件も報告されている。そのことは、自動車メーカーが運転の自動化を進める新技術を導入する際、直面する課題を浮き彫りにする。

 自動ブレーキ機能はカメラ、センサー、レーダーを使って物体を感知し、ドライバーが迅速な行動を起こさない場合、急ブレーキをかけるという仕組みだ。安全推進団体は、この技術が事故を大幅に減らし、命を救うのに役立つとし、自動車メーカーは自動運転車の開発においてこうした衝突回避システムが不可欠だと考えている。

 だがウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が、米運輸省道路交通安全局(NHTSA)の公式データベースを分析したところ、過去3年間に400件以上、日産自動車、独フォルクスワーゲン(VW)、ホンダなどの自動車のドライバーから自動ブレーキのトラブルに関する苦情が寄せられていた。

 大半は危険を示す証拠がないのに、自動ブレーキが突然作動したというものだ。その一部は高速走行中の出来事だった。一方で、脅威の存在にもかかわらず、ブレーキシステムが期待された機能を果たさないケースも報告されていた。

(自動ブレーキの仕組み)

 14件の苦情は衝突に関するものだ。ドライバーの説明によると、突然ブレーキがかかり、後続車に追突されたという。うち1件は、高速走行中の予期せぬ急ブレーキで車が制御不能に陥り、スピンしたままガードレールに突っ込んだという。

 苦情の中に死亡事故は含まれていない。衝突によって負傷したとの報告が3件あった。別の18人は、衝突はしていないが急停止のせいでけがをしたという。また中には踏み切りの中でブレーキ機能が働き、停車したという苦情もあった。(中略)

 米消費者団体の自動車安全センター(CAS)はブレーキ誤作動について87件の苦情が寄せられたとしてNHTSAに欠陥調査を求める嘆願書を出した。これを受け、NHTSAは今春、ローグの自動ブレーキ機能の調査を開始した。同団体は安全性のリスクがあるため、リコール(回収・無償修理)すべきだと主張している。

 日産はNHTSAに協力していると述べ、2017年型・2018年型の「ローグ」および「ローグ・スポーツ」に、特定の道路状況でブレーキが不適切に作動する問題があることを認めた。踏み切りや橋、低い位置にぶら下がる信号などだという。同社は対象車両をディーラーに持ち込んでソフトウエアを修正するようオーナーに呼びかけている。今回の措置(リコールではなく無償カスタマーサービス)は50万台以上のSUVが対象となる。(中略)

急速に浸透自動ブレーキの普及に伴い、ドライバーの不満も高まっている。新車に占める自動緊急ブレーキシステム搭載車の比率は増え、自動ブレーキに関する苦情件数も増えている。(図を略)

 自動車保険業界が設立した団体、米国道路安全保険協会(IIHS)は6月、自動ブレーキを搭載した自動車では追突事故発生率が50%低下すると述べた。同団体の推計によると、2025年までにこの機能で2万8000件の衝突と1万2000人のけがを防げるという。

 NHTSAは自動ブレーキが衝突の影響を緩和し、命を救うのに有効だとする一方で、自動車業界では定義が統一されていないと指摘。安全性リスクのデータを注視していくと述べた。

 多くの場合、自動ブレーキは機能面もどんな時に作動するかという点もまちまちだ。共通の呼称がないこともドライバーの混乱を招いている。(中略)自動車業界では2015年以降、自動ブレーキシステムの欠陥を修理するため18万台近くがリコールされた。

「誤判定」が課題

 自動緊急ブレーキは、新車に導入される新たなアクティブセーフティー(予防安全)技術の1つだ。ほかには例えば、蛇行した車を車線内に誘導する、追い越そうとする車がドライバーの死角にいることを警告するといった技術がある。

 規制当局は交通死亡事故を減らす手段としてこうした技術を推進してきた。自動車メーカー各社は2022年までに全モデルに自動緊急ブレーキを標準装備すると約束している。

 データ分析会社ウォーズインテリジェンスによると、米国で販売される2018年型モデルの推定44.5%(約760万台)に自動緊急ブレーキが搭載されていた。

 自動車メーカーは自動ブレーキの不具合は「誤判定」であることが多いと話す。コンピューターが頭上の標識や影などの脅威ではない物体を誤って感知し、車にブレーキをかけるのだ。

 北米トヨタの電子システム担当バイスプレジデント、ウェイン・パウエル氏は、危険を正しく発見し、それ以外は排除するまでにソフトウエアの識別能力を高めるのは難しいと話す。トヨタが米国で販売する自動車の90%以上は自動ブレーキを装備する。

 「必要のない限り、ブレーキがかからないようにするのは、極めて困難な問題だ。もし見境なくブレーキが作動すれば、誰も自分の車を信用しなくなるだろう」

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Categorised in: 眼瞼痙攣