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2019年3月24日

10569:「慢性疼痛症、線維筋痛症と眼症状」岡寛先生(東京リウマチ・ペインクリニック院長)聴講印象録

第16回「眼瞼・顔面けいれん友の会」例会でのご講演(60分)です

(清澤の聴講コメント:末尾に移動)

【提示されたスライドでの要点復習】

〇日本人の慢性疼痛は22.5%いる。疼痛を持つ患者の7割が適切に緩和されていない。

〇線維筋痛症の症状は神経症状(頭重感・頭痛、全身痛、関節痛)、精神症状(不安・抑うつ)、全身痛やこわばりなど多岐にわたる

〇PETでの脳局所糖代謝の亢進は後部帯状回に有ったという。その部分の炎症を想定している。(清澤注:文献的に眼瞼痙攣の羞明は視床の亢進だが。)

〇プレガバリン、デュロキセチン、ノイロトロピン(保険未収載)、ドラマロール/ワントラム(麝香オピオイド)などを使う

〇ノイロトロピンの作用機序①下行性疼痛抑制機構促進、②ブラジキニン放出抑制、③末梢性疼痛のコントロール。

〇線維筋痛症の治療チャート(私案)

  • ノイロトロピン:有効なら内服、トリガーポイントへの注射と睡眠剤、漢方(抑肝散)
  • 筋緊張ありなら:トリガーポイント注射、リリカ、リボトリール、ガバペン、レグナイト、サインバルタ、トラマール/ワントラム、トラムセット、ノルスバンテープを効かねば順に
  • 筋緊張なしなら:リリカ、サインバルタ、リフレクス、トルプタノール、トレドミン、トラマール/ワントラム、トラムセットを、効かねば順に入れ替えて行く。


清澤の聴講コメント:
1)先に目の痛みを勉強した時に、眼痛には①侵害受容性疼痛、②神経障害性疼痛、③精神性疼痛が有ることを学んだ(➡関連記事リンク)。この疾患に於ける疼痛はNSAIDが無効でリリカが効くという辺りから神経障害性疼痛に含まれるものと考えてよいのだろうか?

2)PETでの後部帯状回での高い糖代謝を脳局所の炎症による細胞浸潤によるものと説明されていたが、脳神経細胞自体の活動亢進ではないのだろうか?脳局所糖代謝は炎症でも脳細胞の活動亢進でも増える。類似の羞明の有る眼瞼痙攣では視床代謝が高かった。(➡当該記事リンク)そこは、将来典型例の病理研究で後部帯状回の変化を見れば明らかに出来そうである。

3)慢性疼痛を訴える眼瞼痙攣患者を当医院では神経内科の浅見医師にリリカほかの薬剤で治療して戴いている。その際の参考になりそうな投薬順序であると思いつつ講演を拝聴した。今後、ノイロトロピンもその使用を検討したい。

清澤の脚注:ノイロトロピン、ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液含有製剤、下行性疼痛抑制系賦活型疼痛治療剤(非オピオイド、非シクロオキシゲナーゼ阻害)

ノイロトロピン錠4単位、日本臓器製薬、

効能・効果:帯状疱疹後神経痛、腰痛症、頸肩腕症候群、肩関節周囲炎、変形性関節症

Categorised in: 眼瞼痙攣