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2018年9月1日

10087:慢性化した目の痛み…「心の持ちよう」による痛みだったら仕方ない?:記事紹介

10087:慢性化した目の痛み…「心の持ちよう」による痛みだったら仕方ない?2018年8月30日(ヨミドクター記事紹介)

清澤のコメント:私も若倉先生に励まされて基調講演を担当させていただいた先日の第12回心療眼科研究会。その前後には、私の講演要旨()や下記の西村先生の講演印象録()などこの学会の印象録を記載しました。慢性で難治な眼痛には、通常の神経受容性疼痛以外に、それに特化した加療が可能な神経障害性疼痛が含まれるようです。今回、若倉先生から上記の記事が発表されましたので、全文引用にならぬ程度に内容を紹介いたします。

(元記事はhttps://yomidr.yomiuri.co.jp/news-kaisetsu/)

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記事の要旨:7月14日第12回心療眼科研究会「眼疼痛の心身医学」を、若倉が企画運営を担当して開催した。

眼球に直接痛みの原因がない…難しい課題

眼科の心身医学を扱う心療眼科研究会は、まだ歴史が浅い。全国から70人以上が参加し、目に痛みを感じる「眼疼痛」について、話し合った。

発表や意見交換を通じて、「眼疼痛」の中でも、眼球に直接痛みの原因がない「慢性疼痛」や、発生メカニズムが似ている「羞明」がいずれも、眼科の日常診療の中でいかに解決しにくい問題であるのか、改めて痛感した。

慢性疼痛の統計に「眼痛」がない現状

東京女子医科大学神経精神科の西村勝治教授が、「慢性疼痛の心身医学」をテーマに特別講演をした。慢性疼痛は、成人の13~23%が持っている症状。腰、肩、上下肢、頭部、胸部の痛みがよく話題に上る。

体の痛みが、頑固で治りにくい「慢性疼痛」に移行しないようにするためには、早期に適切な対応が必要なことや、薬物治療の一方で患者の「認知」「感情」「行動」といった側面をしっかり評価して対策を講じることが重要。

若倉氏が気にした点は、慢性疼痛の保有率を示す統計の中に、「眼痛」という項目がない。目の慢性疼痛は、疼痛研究の世界できちんと認識されていない。

目の慢性疼痛への取り組みが遅れている原因のひとつに、眼科医が眼痛に対して十分に注意を払ってこなかった。一般の眼科では、「眼痛は必ず眼球に原因があるはずだ」と考える。確かに、痛みを伴う目の疾患はいろいろある。原因が明確でないのに、眼鏡再作や「ドライアイ」や「マイボーム腺」の問題などとして漫然と治療を続け、改善しない患者はこうやって出現する。結局、「ドクターショッピング」をすることになる。

ある眼科医が「痛みの原因が眼球にはない」と判断したら、「心因性疼痛である」と判断し、心療内科や精神科、心療眼科に紹介するか、「眼科の範疇ではない」「気のせいだ」として、放置してしまうのではないか。「心因性疼痛」で、思考停止につながりかねない

私は、「心因性疼痛」という用語は、カルテの上でも、患者さんへの説明でも一切使わない。疼痛には必ず生理的メカニズムがあるはずだから。しかも、「心因性」の響きは、どこか患者を傷つけているようにも思える

Categorised in: 眼瞼痙攣