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2014年6月14日

5339 眼瞼痙攣に対する抑肝散の有用性:を聞きました

眼瞼けいれんに対しては、私も抑肝散加陳皮半夏を使うことがあるのですけれども、この発表は北里大学の後関敏明先生が行ったもので眼瞼痙攣に対する抑肝散の有用性を述べたものです。

眼瞼痙攣の治療の第一選択はボツリヌス治療であり、保険適応として認められている治療もボトックスのみです。しかしながら、ボトックスが十分に満足を与えるほどには効かない症例もありますし、またその治療法が高価であるために注射を受けられないという患者も存在します。また、眼の周囲と言う顔面への注射を怖がったり、或はその痛みを忌避する患者もいるので、そのような患者には内服薬の使用が検討される余地があります。

更に内服薬の大半には全身的な副作用の出現が予想され、さらにそれらには眼瞼痙攣を誘発させる可能性も恣意的されているので、副作用が少なく安全性も高い抑肝散を取り上げたとしていました。

症例は9例で、7,5gのを一か月使用。眼瞼痙攣自己診断が5,8から4,4に改善、瞬目テストも4,8から3,6点に改善して、4例で明らかな症状の改善を見たとしていました。

私も以前見せてもらったのですが、この薬剤を用いた報告は宮城県の鬼怒川雄久、杉田祐子、佐藤公美子らの邦文の報告があるだけのようです。この報告は医師が効いたと判断した症例が何例中何例と言う有効性判断の根拠がやや弱いものであったわけですが、その時良さそうだと感じていた医師は既に存在してはいたのでしょうけれども、アイデアとしてはそれなりに優れたものであったのでしょうし、何よりもデータベースに残る論文にしていたという事は重要なことです。

後関先生の御発表も今後原著論文に残されることを期待します。引用する場合も考えて出所を記載しておきましょう。

1)後関利明、石川均、池田哲也、池内梨絵、清水公也、第3回JBSSin Kanto & 第8回心療眼科研究会ジョイントミーティング プログラム・ジョイントミーティング
p17、(2014,6,7 東京)

2) 和文標題:眼瞼痙攣に対して著効を奏した抑肝散顆粒の使用経験(英文標題:Peroral yokukansan, a Chinese medicine, was effective for blepharospasm.)鬼怒川雄久, 杉田祐子, 佐藤公光子、臨床眼科56,183-190 (2002.02.15)

Categorised in: 眼瞼痙攣